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水谷隼“不運”に泣いた落選「努力と関係ない」ポイント対象の新設大会中止が決定打

 「卓球・ワールドツアー・グランドファイナル」(13日、鄭州)

 リオデジャネイロ五輪銅メダルの水谷隼(30)=木下グループ=が東京五輪シングルス代表の座を逃した。男子1回戦で世界ランク6位のカルデラノ(ブラジル)に敗れ、来月発表の世界ランクで日本勢3番手となることが確定。1番手の張本智和(木下グループ)、2番手の丹羽孝希(スヴェンソン)が代表権を得ることが確実となった。

 08年北京五輪から4大会連続でのシングルス切符を逃した水谷は「元々大会前から厳しい状況だったので、気持ちの整理はついている。(代表レースが)終わったなという感じ。全く後悔はない」と、やり切ったという表情で結果を受け止めた。ただ、実力だけでなく“不運”によって代表を逃した側面もあり、「自分の努力と関係ないところで(代表が)決まったのは…。受け入れるしかないですけど、そこの悔しさはちょっとありますね」と無念の思いも口にした。

 日本卓球協会は、来年1月の世界ランクの日本勢上位2人をシングルス代表にすると発表していた。世界ランクは、1年間の国際大会の獲得ポイントのうち上位8大会の合計で決まるが、19年は新たに新設大会「T2ダイヤモンド」での獲得ポイントがボーナスポイントとして加算されることになった。これが“くせもの”だった。

 T2ダイヤモンドは24分という試合時間設定やジュースの撤廃など、通常のツアー大会とは異なるルールで行われる。今年は3大会開催予定で、それぞれツアー成績上位16人しか出られないが、優勝すれば1000ポイント、出場するだけでも400ポイントを獲得できるため、特に今季で五輪代表が決まる日本選手にとっては出られるかどうかが“死活問題”だった。

 運命を変えたのが、9月開催予定だったT2ダイヤモンド第2戦・中国大会が1カ月前になって中止となったことだ。特に男子で2番手争いをしていた水谷は、最少でも得られるはずの「400点」を失い、出場資格のなかった丹羽は命拾いをした。さらに、11月の第3戦シンガポール大会でも4人が欠場したため、資格のなかった丹羽が繰り上げ出場。8強入りし「500点」を獲得した。

 最終的な2人のポイント差が「375点」だっただけに、少なくとも第2戦で水谷が最少でも得られたはずの「400点」があれば立場は逆転していた。水谷はこの1年で落ち込んだタイミングとして「T2(第2戦)がなくなったときですかね。そこでかなり心が折れたと思う」と告白。「(出場するだけで得られた)400点があれば今回(五輪に)自分が出られていたし、前回のT2(第3戦)でも丹羽が(繰り上げで)出られたことで逆転もあると。自分の努力と関係ないところで決まったのは悔しさがちょっとある」と話した。

 結果論とはいえ、し烈な代表争いは“コート外”で決着がついたとも言える。選手たちは1年間心身を削って代表争いをしていただけに、今となっては後味の悪い出来事だった。

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