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内紛のテコンドー協会、涙の岡本依子氏は「解散して当然」と理事会“総退陣”を提案

 多数の選手が強化合宿を“ボイコット”するなど強化体制の在り方を巡って対立が鮮明化している全日本テコンドー協会が1日、都内で協議会を行い、金原昇会長ら幹部、選手、所属関係者ら約40人が出席して意見交換を行った。ただ、選手2人が途中退席するなど話し合いは決裂。シドニー五輪銅メダリストの岡本依子副会長(48)は目に涙を浮かべながら、「(理事会を)解散して当然かなと。強化委員を選んでいるのも理事会。1回責任を取った方がいい」と現幹部の“総退陣”を提案した。

 選手側はかねて、合宿に参加しなければ強化指定から外されることや、所属の指導コーチとは別の代表コーチが試合のセコンドに入るといった強化体制に疑問を抱えており、6月に「意見書」として提出した。しかし期限までに回答はなく、不信感が募る中、9月に予定されていた強化合宿では招集された選手の大半が参加を見送るなどあつれきが顕在化。協会は9月18日になってホームページ上で意見書への回答を公表した。

 ところが、先月末に国際機関であるワールドテコンドー(WT)から今回の騒動について事情を聞かれた際、全日本協会は選手にヒアリングをした上で「選手から回答書に対する不満はない。選手らは困惑していない」と答えたといい、対立はより深刻化。岡本副会長は「選手は勇気を出して話してくれているが、(幹部に)理解してもらえない。(この日の協議会で)個人的に感じたのは、この組織に任されていていいのか。危うさを感じている」と理事会への失望感を隠さなかった。

 日本テコンドー界唯一の五輪メダリストである岡本氏は15年から理事に就任。立場上は会長に次ぐ副会長の職に就いているが、「(協会の)ナンバー2ですけど、何の力もない」と告白。「正直、今起きたことではなくずっとあったこと。何も変えられなかったことを反省している。選手たちに申し訳ない」と無力さをにじませた。

 協会は今回の議事録を基に8日の理事会で改善を図るというものの、「選手たちは今までの積み重ねがあるから、にわかには信じられない」と協会への不信感をおもんぱかり、「来週理事会があるので十分話し合って、人事も含めて強化方針を出すと思う」と一筋の望みに懸ける様子だった。

 一方、金原会長は「今日は選手の声もしっかり聞けて有意義な議論ができた。選手の意見を真摯(しんし)に受け止めて、やりやすい環境を整えたい」と強調したが、体制の刷新には消極的だった。

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