東京五輪の男女マラソン代表選考会「グランドチャンピオンシップ（ＭＧＣ）」（１５日、東京・明治神宮外苑発着。男子午前８時５０分、女子９時１０分スタート）の公式会見が１３日、都内で行われ、出場する男子３０人、女子１０人の計４０人が出席した。注目の男子は日本記録保持者の大迫傑（２８）＝ナイキ＝がその名の通り“傑作”の走りを披露することを誓えば、前日本記録保持者の設楽悠太（２７）＝ホンダ＝は不敵な“逃げ宣言”。４強に挙げられるアジア大会金メダリストの井上大仁（２６）＝ＭＨＰＳ、１８年福岡国際覇者の服部勇馬（２５）＝トヨタ自動車＝も仕上がりに自信を見せた。

　大迫の対抗馬は、不敵に“大逃げ”をにおわせた。ペースメーカー不在の自力勝負。レース展開を握るのは、設楽となりそうだ。

　ほとんどの選手が勝負どころについて、急坂が控える後半をポイントに挙げる中、設楽は「前半１０キロ」とした。「前半ハイペースでいけば誰もついてこない。あまりに遅かったら、めちゃくちゃスピードを上げるかもしれない。３分切る？それもありうる。ぶっちゃけ最初の３０キロで勝負はついている。そこからペースは上げられない」と思い描いた。

　主導権を握り、そのまま勝ちきるだけの練習をしてきたという自負はある。日本記録を樹立した１７年東京マラソン、優勝した今年のゴールドコーストマラソンよりも「状態はいい」とキッパリ。大会前から「今走っても勝てる」と言い続けてきた。

　「それは今も変わらない。自信は持っている。万全？できすぎなぐらい」。日本マラソン史に刻まれる大一番で、まさかの“大逃走劇”が繰り広げられるかもしれない。