セーリング“オカホカ”ペアが五輪切符 天才岡田と苦労人外薗「金メダルを」
「セーリング・W杯江ノ島大会・最終日」(1日、江の島ヨットハーバー)
男子470級で上位10艇によるメダルレースの結果を受け、11位で同レースには進めなかった岡田奎樹(23)=トヨタ自動車東日本=、外薗潤平(28)=JR九州=組が東京五輪代表に決まった。日本セーリング連盟が定めた3大会のポイントによる選考得点順位でトップになった。メダルレースでは土居一斗、木村直矢組(アビーム)が日本勢最高の3位となり、銅メダルを獲得したが、岡田、外薗組には届かなかった。
ちょっぴりほろ苦い五輪決定だった。岡田、外薗ペアは予選11位で、メダルレースに進めず。ただ、日本勢最上位9位だった世界選手権などのポイントで大きくリードしており、仮に他の日本勢が優勝しても逆転は不可能な状況。レース確定を待つだけだった。外薗は「代表になるのが第一だったので、しょうがないですね」と、苦笑いで振り返った。
今回は他の日本勢との争いに終始したため振るわなかったが、昨年のこの大会で優勝するなど爆発力を秘める。5歳からセーリングを始めたというスキッパー岡田は天性のセンスを持ち、資金難に苦しみながらも競技を続けてきた5歳年上のクルー外薗は、経験と明るい性格でペアをけん引する。
1年後の、この江の島での夢舞台に向け、岡田は「金メダルを」と、宣言。2人を指導するアテネ五輪銅メダリストの関一人コーチも「夢物語ではない」と、うなずいた。