ボルダリング女子・野口啓代 銀メダル!五輪切符獲得へ好発進

 「スポーツクライミング・世界選手権」(13日、エスフォルタアリーナ八王子)

 ボルダリング決勝が行われ、女子は昨年大会銀メダリストで、4度のW杯総合優勝を誇る野口啓代(30)=TEAM au=が4つの課題のうち2課題をクリアし、銀メダルを獲得した。悲願の初優勝はならなかったが、14年大会から4大会連続のメダル。18日の複合で東京五輪出場権獲得の期待もかかる中、好発進を決めた。今季W杯全勝優勝と圧倒的な強さを誇るヤンヤ・ガルンブレト(20)=スロベニア=が2連覇を達成した。18年W杯総合女王の野中生萌(22)=XFLAG=は5位、倉菜々子(19)=ウィルスタッフ=が6位だった。

 最後は意地と誇りを込めたクライムだった。決勝の最終第4課題。野口の順番が回ってきた時点で順位は5位だった。「登らないと表彰台はない。気合を入れました」。代表ユニホームに合わせ、青と黄色のリボンで結んだポニーテールを揺らしながら、難関の序盤を持ち前のしなやかな動きで攻略し、貫禄の“一撃”クリア。会心の内容に力強く体を揺らし、拳を握った。

 2大会連続の銀メダル。ただ、試合後はどうしても届かない頂点へのもどかしさが口をついた。

 今季はW杯でもすべてガルンブレトに屈し、2位。「去年は巻き返しての2位だったのでうれしかったけど、今年は悔しい。また、セカンドコレクターを抜け出せなかった」。それでも18日からは東京五輪出場権の懸かる複合が控える中で、得意のボルダリングで好スタート。手応えもつかんだ。複合でもガルンブレトは最大のライバルとなるが「本当に世界最強の選手だと思う。ただ、今日はチャンスもあった。もっと自分が上げられれば、いい勝負ができる」とうなずいた。

 来年の東京五輪を競技生活の集大成にすると決めている。16歳から出場してきた世界選手権は、今大会が最後。これで獲得したメダルは銀メダル3つ、銅メダル3つ。「ボルダリングで優勝したい思いはあったけど、大事なのは最後のコンバインド(複合)。いい流れをつくれた」。30歳の夏。世界の頂と夢切符をつかみ取り、最高の夏にする。

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