ケガ続きの阿部一二三「乗り越えたら強くなれる」世界V3へ決意新た

 日体大の世界選手権壮行会に出席した(左から)阿部詩、阿部一二三、藤原崇太郎
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 柔道男子66キロ級世界王者の阿部一二三(22)が9日、都内で、所属する日体大の世界選手権(25日開幕、日本武道館)に向けた壮行会に出席した。この日は22歳の誕生日でもあったが、「いい1年の始まりにしたい。まずは世界選手権で絶対優勝したい」と3連覇への決意を新たにした。

 昨夏の世界選手権以降は個人戦での優勝から遠ざかっているが、追い打ちを掛けるように4月の大会で左肋(ろく)軟骨を痛め、復帰した直後の6月には左足首を痛めるなどケガも相次いだ。それでも逆境に気落ちするどころか、「このアクシデントを乗り越えて優勝すれば、一回りも二回りも強くなれると思うので」と成長の糧と捉えた。

 7月の国際合宿参加を見送るなど予定通りの調整期間を過ごせなかったが、「もう違和感は全くなく、がっつり練習できている」と不安を一掃。「(世界選手権では)圧倒的な柔道をして、今年こそオール一本で優勝すると決めているので」と平然とした表情で話した。

 丸山城志郎(ミキハウス)とのし烈な五輪代表争いを繰り広げているが、来年の誕生日である8月9日には、泣いても笑っても東京五輪の閉会式が行われている。「今まで生きてきた中で一番濃い1年になる。最高の笑顔で終われるように、この1年は死に物狂いで人生を懸けて過ごしたい」と不退転の決意を示した。

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