内村航平37位 全日本まさかの予選落ち 左肩悪化で苦悶…世界選手権は極めて厳しく

 予選の平行棒で左肩を痛める内村航平(撮影・堀内翔)
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 「体操・全日本選手権」(26日、高崎アリーナ)

 男子予選が行われ、12年ロンドン五輪、16年リオデジャネイロ五輪で個人総合2連覇の内村航平(30)=リンガーハット=が、80・232点の37位でまさかの予選落ちに終わり、世界選手権代表入りが絶望的になった。両肩に不安を抱えていた内村は、精彩を欠き、平行棒で左肩の状態を悪化させた。最後の鉄棒まで演技したが、決勝進出ラインの30位には届かなかった。

 まさかの光景だった。内村は最初の種目の床でいきなりラインオーバーすると、続くあん馬では移動技で落下し12・500点に終わった。前半の3種目が終わった時点で2班の中で30位と、予選通過ラインの30位以内すら危ぶまれる状況だった。

 4種目目の跳馬では、足がマット下まで出てしまうラインオーバー。5種目目の平行棒では離れ技から腕でバーを受け止めた際に痛めていた左肩を悪化させ、落下。苦悶の表情を浮かべた。その後、平行棒の演技は続け、なんとか着地は決めた。最後の鉄棒にも出場。コバチ、カッシーナ、コールマンと離れ技を決めたが、最後の着地を決められなかった。

 1、2月の中国との合同合宿後から左肩痛を発症。その後、右肩にも痛みが出たという。「最低限の準備はしてきたが、ギリギリの状態」。「まあ首から下は全部痛いようなものなので。自分の演技ができれば結果はついてくるはず」と話していたが、状態は想定よりも深刻だった。

 世界選手権(10月・ドイツ、シュツットガルト)も絶望的となった。今大会の予選、決勝、5月のNHK杯までの成績で個人総合枠3人が決定。NHK杯に進めない内村は個人総合での代表入りは消えた。

 残る2人は6月の全日本種目別までの団体貢献度で決定する。内村は昨年の世界選手権鉄棒の銀メダルで、種目別出場は決めているが、08年北京五輪から11大会続いてきた世界大会出場は、極めて厳しい状況となった。

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