塩尻、日本勢メダル1号 3000障害で銅 世界選手権参加記録には3秒25届かず
「陸上・アジア選手権」(21日、ドーハ)
男子は3000メートル障害の塩尻和也(富士通)が8分32秒25で銅メダルを獲得した。1万メートルの鎧坂哲哉(旭化成)は28分44秒86で4位、円盤投げの湯上剛輝(トヨタ自動車)も57メートル90で4位だった。男子100メートルの桐生祥秀(日本生命)は10秒29、山県亮太(セイコー)は10秒30で予選を突破。
力を振り絞って表彰台を確保した。男子3000メートル障害の塩尻は昨夏のジャカルタ・アジア大会に続く3位。世界選手権の参加標準記録に3秒25届かず「タイムはもう一歩で残念」と口にしつつ、今大会の日本勢メダル第1号に「結果は良かった」と笑みを広げた。
前半からハイペースで突っ込んだ。2000メートルまでは「今まで走ったことがないようなタイム」で2番手につけた。徐々にペースが落ち、ラスト100メートルを切ってインド選手にかわされたが、4秒余りの差で3位は守り「何とかとどめられた」と胸をなで下ろした。
順大時代にリオデジャネイロ五輪に出場した。箱根駅伝でも活躍し、この春に富士通へ。社会人として最初の大会で及第点の結果を収めた。「学生の時以上に結果が求められる立場。苦しくなったところで、もう一歩いける力をつけたい」。世界を見据え、新天地で走りを磨く。