貴景勝、危なげなく白星発進 「まあ悪くない」と自身に及第点
「大相撲初場所・初日」(13日、両国国技館)
先場所初優勝した新関脇の貴景勝(22)=千賀ノ浦=が正代(27)=時津風=を突き出しで下して、初日白星とした。先場所はそろって休場した白鵬、鶴竜の両横綱は盤石の白星発進。高安、豪栄道、栃ノ心と3大関は全滅した。
新年の初日。下から下から貴景勝らしい低い攻めが出た。立ち合いで押し込めなかったが、相手の体勢に合わせて突きを胸元に集めた。反撃しようとする相手をものともせず、危なげなく突き出した。
持ち味を存分に発揮して、しっかりと新年初白星。「立ち合いで流れをつかめなかったけど、まあ悪くないなと思う」と自身に及第点を出した。
元師匠の貴乃花親方が相撲協会を退職したことに伴い、昨年11月の九州場所前に所属が貴乃花部屋から千賀ノ浦部屋に変わった。環境の変化にも負けず、九州場所は13勝2敗の好成績で初優勝。関脇に昇進して初場所を迎えている。
前場所優勝力士として注目を浴びるが「優勝のこと忘れてるし、また場所がきてるんで」。初優勝から相撲以外で多忙だったが、「ちゃんと調整できた。しないとダメだし、言い訳になっちゃう。少ない中でも体をふくらませてきた」とやるべきことはやってきたつもりだ。
2日目は松鳳山と対戦する。「ここから(場所が始まってしまうと)強くなんないから、やってきたことを出し切って。きょうは終わったんで、この相撲を振り返らず。あしたもタイプが違う」と貴景勝。毎日を新鮮な気持ちで迎えている。