女子レスリングの吉田沙保里（３６）が１０日、引退会見を開いた。このことを受け、ともに日本をけん引してきた伊調馨（３４）＝ＡＬＳＯＫ＝が所属先を通じてコメントを発表。２歳年上の吉田に「お世話になりっぱなし」と感謝した上で、「第二の人生も楽しんでください」とエールを送った。

　かつては同じ５６キロ級で鎬を削ったライバル。吉田に苦戦していた伊調が、６３キロ級に階級を上げてからは、伊調が女子個人初の五輪４連覇、吉田は前人未到の１６年連続世界一と、ともに“無敵街道”をひた走った。戦友でもあった。

　伊調は２０１５年まで吉田も所属していたＡＬＳＯＫを通じて、「３３年の選手生活お疲れさまでした」と吉田をねぎらい「日本代表として世界で戦うようになってからずっとお世話になりっぱなしで沙保里さんの明るさや優しさにいつも元気づけられてきました。突然のことで驚きましたが第二の人生も楽しんでください。本当にありがとうございました」と、感謝のコメントで締めくくった。