紀平梨花、史上初2冠へ…気がかりは靴 “寿命”間近「軟らかさ気になる」

 来年3月の世界選手権(さいたまSA)代表選考会を兼ねたフィギュアスケートの全日本選手権が21日、大阪・東和薬品ラクタブドームで開幕する。20日は同会場で公式練習が行われ、グランプリ(GP)ファイナル女子で、GPデビューシーズンでの優勝を成し遂げた紀平梨花(16)、男子で5年ぶりの出場となる高橋大輔(32)=ともに関大KFSC=らが氷の感覚を確かめた。紀平は靴の調整に苦しみながらも、トリプルアクセル(3回転半ジャンプ)を計6度着氷。高橋は4回転トーループを2度着氷し、表彰台の可能性を感じさせた。

 偉業は続くか。05年の浅田真央以来となるGPシリーズデビューイヤーのファイナル制覇を果たした紀平。同年の浅田は全日本2位だっただけに、2冠となれば史上初だ。帰国からまだ1週間ほどだが「疲れは取れて、しっかりいい状態で臨めている」といい、トリプルアクセルは14本中6本成功。初戴冠へ、ニューヒロインの仕上がりはまずまずだ。

 しかし唯一気がかりなのが愛用中のスケート靴。以前履いていたものを9月から再び使用しているが“寿命”は間近で「靴の軟らかさが気になる」と頭を抱えた。30分間の練習でも何度もコーチの元へ行ってはテープを手に取り、靴を固定。再びテープをはがしたりと、微妙な感覚の違いを確かめ続けた。

 「朝練でまた確かめて、この状態で試合にいこうというのを確認できればなんとかいけるかな」。直前の6分間練習まで調整は続けるが「あとは気合で乗り切ろうと思います」と紀平。競技で見せる繊細さとは対局な大胆さものぞかせた。

 一躍日本中の注目を集める存在となったが、本人はどこ吹く風。「テレビも新聞も私は見ないので、全然そういうふうには感じていない」と自然体だ。今季はまだ無敗。「とにかく最後までいい成績で行きたい」と真っすぐな笑顔で語った。

 「SP、フリーともミスのない、笑顔で終われるような試合にしたい」。昨季は自身初の200点超えを果たし、初めて表彰台に乗った縁起のいい大舞台。気合と笑顔で栄冠をつかむ。

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