貴景勝の快挙に両親感無量 父・一哉さん「子どもの頃からのことが走馬燈のように」

 「大相撲九州場所・千秋楽」(25日、福岡国際センター)

 小結貴景勝が大関高安と相星で迎えた千秋楽の“一騎打ち”を制し、13勝2敗で初優勝を果たした。平幕錦木をはたき込みで下し、2敗を死守。2敗で並んでいた高安が結びの一番で関脇御嶽海にすくい投げで屈した。年6場所制となった1958年以降では22歳3カ月の初優勝は年少6位、初土俵から所要26場所は4位タイのスピード記録。

 館内で両親が快挙を見守った。父・佐藤一哉さん(57)は「子供の頃のからのことが走馬灯のように巡ってきた」と感無量。誕生時、2800グラムと決して大きくはなかった愛息・貴信(貴景勝)は食も細かった。

 プロになると目標を定めたからには父子で命懸け。食事には毎日付きっきりで体重をチェック。朝4時起床で全国どこでも出稽古に連れて行った。まさに相撲版「巨人の星」のような日々だった。

 「本人が死に物狂いでやっている。こっちも必死にやった。決して音を上げる子ではなかった」と、精神面も強く育てた。

 母・純子さん(51)は賜杯を抱く愛息の姿に感涙した。名門小に合格しながら力士の道に。「大学に行ってほしかった」と頭がぶつかる相撲には最後まで反対した。それでもサポートし続けた。毎日、肉を1キロ買い、料理。食費は月30万円に達したという。

 幼少期は「自分が目立てばいい」という自己中心的な性格が、付け人を経験し「変わった」と実感する。「苦労して良かった。人への気の使い方を知った」と人間的な成長も喜んでいた。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス