羽生結弦に加点の嵐、4回転サルコーは「4・30」+5採点ジャッジが9人中4人
「フィギュアスケート・ロシア杯」(16日、モスクワ)
男子SPが行われ、日本から羽生結弦が出場し、今季世界最高を記録したフィンランド大会のSPを上回る110・53点をマークした。従来の今季最高は106・69点だった。冒頭の4回転サルコーでは出来栄え点でジャッジ9人のうち4人が最高の「5」をつけ、フィンランド大会の時と同じ4・30点の加点を得た。
【上位選手のスコア】
選手名 合計点 技術点 演技構成点
1羽生結弦 110・53/62・44/48・09
2クビテラシビリ89・94/51・48/38・46
3マヨロフ 82・33/45・04/37・29
4友野一希 82・26/42・47/39・79
今季から技の入りや美しさなどを評価する出来栄え点が「マイナス3~プラス3」の7段階から「マイナス5~プラス5」の11段階に変更された。その分、各要素の完成度が問われるが、羽生は完璧と言っていい演技を見せた。
4回転サルコーは4・30点の加点がつき合計14・00点。続く3回転アクセルも3人が「プラス5」をつけ3・31点の加点で11・31点を記録した。後半に入って基礎点が1・1倍になる4回転トーループ-3回転トーループの連続ジャンプでも3・12点の加点がついて、15・07点の基礎点と合わせ、18・19点という高得点をマークした。フィンランド大会での同要素は16・43点で、ここで得点を伸ばした。
3本のスピンはすべてで最高評価のレベル4を獲得。それぞれ1点以上の加点を得た。これは、2位のクビテラシビリ(ジョージア)にスピンだけで3・33点のリードを奪っている。さらに、羽生はフィンランド大会でレベル3だったステップシークエンスもレベル4を得た。
さらに点差を広げる要因となったのはスケート技術や身のこなし、曲の解釈などを採点する演技構成点。羽生は48・09点と全選手の中で最高だった。構成点の2番手はコリヤダ(ロシア)の41・36点で、クビテラシビリは38・46点。演技全体の技術の高さ、美しさ、完成度が際立っていたことも示している。