高山、アマ資格ゲット 山根前会長辞任で一変、近日中に登録へ

 ボクシングのプロで日本初の世界主要4団体制覇を果たし、アマチュアとして東京五輪出場を目指している高山勝成(35)=名古屋産大=が9日、都内で行われた日本ボクシング連盟のアマ登録審査会で、アマルールや規則に対するペーパーテスト、面談などを受け、審査を通過した。近日中に愛知県連盟に登録申請を行い、認可を受けることが確実となった。プロからアマ選手への転向は、実質初のケースとなる。

 17年4月3日にプロを引退し、東京五輪を目指すことを表明してから、約1年半。ようやく道が開けた。アマ申請のための資格審査を通過した高山は「支援してくれた全ての方に感謝を申し上げます。やっと一アマ選手としてスタートラインに立てる」と、晴れ晴れとした表情で語った。

 いばらの道だった。国際ボクシング協会(AIBA)は16年リオ五輪からプロ選手の出場を解禁したが、日本連盟はプロ経験者のアマ登録に強硬に反対していた山根明前会長のもとで、これまで認めてこなかった。今年3月には2万5000人の署名を集めて、申請手続きに行ったが“門前払い”。8月には日本スポーツ仲裁機構に仲裁を申し立てたが、連盟側は話し合いを拒否していた。しかし、山根前会長が助成金流用や、反社会的勢力との交際などにより辞任し、流れが一変。地道な活動がなんとか実を結んだ。日本連盟の菊池浩吉副会長は「申請がくれば、可及的速やかに対応する」としており、近日中にも正式にアマ登録が受理される見込みだ。

 ただ、現在、ボクシングは国際オリンピック委員会(IOC)がAIBAの組織統治を問題視しており、五輪競技除外の危機にひんしている。それでも高山は「その舞台に立てると信じて過ごしていきたい。あとは願うだけです」と、揺るがぬ決意を語った。

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