貴乃花部屋 涙の引っ越し 移動前に貴公俊が号泣 計10人が千賀ノ浦部屋へ移籍

 1日に部屋が消滅した大相撲の旧貴乃花部屋の力士らが2日、東京都江東区の同部屋から台東区にある移籍先の千賀ノ浦部屋に引っ越した。1日付で元貴乃花親方(元横綱)が日本相撲協会を退職。貴乃花部屋の力士8人、世話人、床山の各1人の計10人は千賀ノ浦部屋への移籍が決まった。移動する前には幕下貴公俊が号泣するなど涙の別れ。旧貴乃花部屋力士が加わった“新生・千賀ノ浦部屋”は3日から稽古を行い始動する。

 さまざまな感情が湧き上がったのだろう、貴公俊の涙は止まらなかった。3月の春場所で付け人への暴行問題を起こし、師匠だった元貴乃花親方は平年寄に降格。それから半年、自身の行為が原因ではないものの、部屋が消滅した。入門6年、師匠と“わが家”に別れを告げることになった。

 約50人の報道陣が大挙して詰めかけた中、力士らは静かに引っ越し作業を行った。午前11時半過ぎ、ワンボックスカーに布団や衣類ケースなどが5分程度で運び込まれた。荷出しを終えると、若い衆5人と世話人の嵐望が車で出発した。

 新天地の千賀ノ浦部屋には12時13分に到着した。引っ越す前は泣き腫らした目をした貴公俊も、新たな仲間らと笑顔であいさつ。近隣住民からは「頑張れー」「負けるな」とエールも飛んだ。新たに師匠となった千賀ノ浦親方(元小結隆三杉)からは「これから一緒に頑張ってやっていこう」と歓迎された。

 再出発のこの日、協会の公式サイトも変更。旧貴乃花部屋の力士8人ら計10人が千賀ノ浦部屋所属に移され、貴乃花部屋が削除された。旧貴乃花部屋のホームページは2日までに“閉鎖”された。

 秋巡業が東京で始まる3日から、『新生・千賀ノ浦』も部屋での稽古を開始する。千賀ノ浦親方は「部屋の方針でやってもらう。和気あいあいとやっていく」と、約倍増となる17人の弟子を抱える師匠として“所信表明”した。

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