塚原強化本部長パワハラ完全否定「宮川選手の主張にはうそもある」強い口調で反論

 体操のリオデジャネイロ五輪女子代表・宮川紗江(18)からパワハラ告発を受けた日本体操協会の塚原千恵子女子強化本部長(71)が30日、都内で取材に応じ、パワハラ行為を全面的に否定した。夫の塚原光男副会長(70)とともに31日に書面で見解を表明するという。また同協会はこの日、都内で緊急の対策会議を開き、外部の弁護士らによる第三者委員会を設置してパワハラ問題を調査することを決めた。

 塚原女子強化本部長は宮川のパワハラ告発を全面的に否定した。「宮川選手の主張にはうそもある。高圧的な話し方はしていない」。夫の塚原副会長とともにかけられた一連の疑惑に対し、強い口調で反論した。

 宮川が2020年東京五輪強化プロジェクト参加を当初拒んだことで「五輪に出られなくなる」などと圧力をかけられたと訴えたことは、発言の時期が一致しないものの、成績が振るわなかった際に「このままでは五輪にいけない」と奮起を促す意味で話したといい「言葉が切り取られている」とした。

 自らが指導する朝日生命への勧誘も否定。宮川に対する暴力指導が発覚した速見佑斗コーチを調査するため、7月の味の素ナショナルトレーニングセンターでの合宿から同コーチを外した際に「練習場に困るから(他に指導者がいる朝日生命も)使ってもいいと私の付き人から言った。親切心で勧誘するつもりはない」と話した。

 速見コーチが宮川を1時間以上立たせた場面も目撃しており「私のところに(暴力の)苦情が来たら責任者としてやらざるを得ない」と協会に迅速な対応を求めた。宮川が聞き取り調査で当初、暴力を否定したが「他の証言もあったので誘導はしていない」とし、コーチ4人、選手3人が証言したという。

 代理人弁護士によると、塚原副会長とともに31日に書面で見解を表明するという。食い違う両者の主張。体操界を揺るがす騒動の出口は全く見えてこない。

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