【朝原宣治の目】アジア新時代!勝負強い山県選手には東京でファイナリストに

 「アジア大会・男100メートル・決勝」(26日、ジャカルタ)

 陸上男子100メートル決勝で、山県亮太(セイコー)は日本歴代2位の自己ベストに並ぶ10秒00で銅メダルを獲得した。優勝は蘇炳添(中国)で、9秒92の大会新記録をマークした。

  ◇   ◇ 

 いやー、興奮しましたよ。歴史に残る名勝負でしたね。こんなハイレベルな戦いをアジア大会で見られるとは!アジアの中でみんなが9秒台を目指す、新しい時代が来ました。蘇炳添選手や2位のオグノデ選手(カタール)だけでなく、インドネシアのゾーリ選手や台湾の楊選手…もう強いのはアフリカ系の選手だけではなくなりました。

 山県選手には、すごいとしか言いようがありません。主将も任されて重圧もあったと思いますが、勝負強いし失敗しない。大舞台での経験を積み重ねてきて、集中したら大丈夫だという暗示というか確信があるのでしょう。変な力みがないからスタートも失敗することがない。初めリードしていて、途中から前に出られるとどうしても力んで走りが崩れてしまうものですが、今日も全く変わりませんでした。

 それぐらい力があるということなんでしょうね。レース後、本人も蘇炳添選手のことを「もっともっと先にいるのかと思ったら思ったより近くにいた」と話していましたが、今日のレースでかなり自信をつけたと思います。今日はあの差なら9秒台が出たかと思いましたし、出させたかった!ですが、あの軟らかいトラックで自己ベストに並ぶ記録を出すのは大したものです。9秒台は本当にあとちょっとのところまできています。

 山県選手のスタートは素晴らしく、中盤へのつなぎもいい。ただ国内では通用しても、海外に出ると後半でジリジリ離されてしまうので、あとは切れ味鋭いスパートが身につけばいいですね。東京五輪のファイナリストに向かっていってほしいです。今大会ではまだリレーもあります。これだけどっしりとしたエースがいれば、チームとしても心強いでしょうね。楽しみです。(08年北京五輪男子400メートルリレー銀メダリスト、「NOBY T&F CLUB」主宰)

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