女子マラソン野上が銀 ケガ…廃部…32歳苦労人が意地見せた

 「アジア大会・女子マラソン」(26日、ジャカルタ)

 女子マラソンが行われ、野上恵子(32)=十八銀行=が2時間36分27秒で銀メダルを獲得した。

 32歳でついに花開いた。野上が銀メダルを獲得し「メダルを目指してきたので銀だけどホッとしています」。満面の笑みで喜んだ。

 レースはスローペース。序盤から先頭で引っ張った。25キロの給水地点で昨年の世界女王・チェリモに独走を許すも、その後は4人で形成した2位集団で力走。ライバルを一人ずつ振り落とすと、40キロの給水地点で帽子を脱ぎ、サングラスを外して一気にスパート。最後の2・195キロは全体1位のタイムで走り抜けた。

 “チームジャパン”の力も結実した。30キロの給水では男子マラソン金メダルの井上大仁(MHPS)からボトルを受け取り「あとは気持ちです!」とエールをもらった。40キロ地点では同4位の園田隼(黒崎播磨)も登場。「すごい力になりました」と感謝した。

 兵庫・須磨学園高時代はケガも多く、鳴かず飛ばず。その後入社したサニックスは廃部になった。十八銀行でもなかなか思うような結果は出なかった。

 「いろいろな経験を積むことができて、安定感を得られた。それが成長につながったと思う。日本代表として戦う姿を見せられたので、少しは何か返すことができたのかな」。長い長い陸上人生。「ホント言うと(井上と)同じように金メダルが取りたかった」と欲もある。最高の輝きは2年後へ。32歳、まだまだ伸び盛りだ。

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