内村航平 団体王座死守へ中国の“平行棒の神”を警戒「かなり凄いヤツ」
体操男子ナショナルチームの公開練習が11日、都内で行われた。リオデジャネイロ五輪以来の団体戦が行われる世界選手権(10月開幕・カタール、ドーハ)に向けて、エースの内村航平(29)=リンガーハット=は復権を目指す中国に警戒感を強めた。
15年世界選手権、16年リオ五輪と団体世界一に輝いた日本の防衛ロードに、復活を狙う王国が立ちはだかる。15年、16年とも3位だった中国は、世代交代が完了し、新たな黄金期を迎えつつあるという。内村は「これまでは普通にやれば勝てるだろう、だったんですけど、今は勝てなくはないと思うけど、ノーミスが大前提。かなり厳しい戦いになる」と、分析した。
厄介なのは、台頭してきた“飛び道具”だ。昨年の世界選手権の種目別平行棒の金メダリスト、鄒敬園(ゾウ・ジンユアン)。“平行棒の神”と呼ばれる男は、出来栄えを示すEスコアが厳しくなった今季の採点法でも、16点を超える異次元の得点をマークしてくる。内村は「かなり凄いヤツが出てきた。1人、爆発力がある人間がいると、影響力が違う。健三(白井)が床でばっちりやっても、1点の差がつく。その1点を埋めていかないといけない」。白井は今季床で15点台中盤をマークしているが、爆発力ではその上をいくという。
中国に難易度を示すDスコアで上をいかれる中、日本はチームとしてそれぞれの得意種目を上積みし、対抗していく戦略。白井は「やり方次第では勝てると思う」と、キッパリ。20年東京五輪に向けた覇権争い。頂点は譲らない。


