錦織圭が初8強!苦手芝で3度目の正直 ついに出た「優勝」の2文字

 「テニス・ウィンブルドン選手権」(9日、ロンドン)

 男子シングルス4回戦で世界ランク28位の第24シード、錦織圭(28)=日清食品=は同138位のエルネスツ・ガルビス(ラトビア)に4-6、7-6、7-6、6-1で逆転勝ちし、同種目の日本勢で95年の松岡修造以来の8強に進出した。錦織は日本男子で初めて四大大会全てで8強入り。33年の佐藤次郎以来85年ぶりの4強入りを目指し、11日の準々決勝で元世界1位で現21位の第12シード、ノバク・ジョコビッチ(セルビア)に挑む。

 初の8強入りを決めた直後の会見で、錦織の口から『優勝』という言葉が出た。「なかなかこの壁を破れなかったのでうれしい気持ちもあるし、優勝するためにはここからタフな戦いが続くので安心もしていられない」。高い目標を公言する姿に、深まる自信が感じられた。

 苦手意識が強かった芝の舞台で、3度目の挑戦を実らせた。14年、16年と2度敗退してきた“鬼門”の4回戦。ガルビスの強烈かつコースが読みづらいサーブに「彼特有の打ち方もあり、コースも読めなくてめちゃくちゃ苦労した。我慢するしかない」と食らいついた。

 第1セットを自滅で落とした後の第2セット。タイブレークの1-1の場面で「攻めよう」と構える位置を少し前に取り、好リターンから反撃に転じた。この1ポイントで「自分のしたいテニスを取り戻せた」という。ここを7-5で取ると、第3セットもタイブレークに突入。粘って相手のセットポイントをしのぎ、12-10で奪い取った。

 錦織は右肘、ガルビスは左膝を痛め、ともに治療を受けながら約3時間半を戦った。錦織は痛み止めの薬を飲みながら、戦い抜いた。相手側にあった流れを引き戻せたのも気力が勝っていたからだ。第4セットは、あっさりとものにした。

 テニスの聖地で四大大会の本戦デビューを飾ったのは10年前になる。「成長しているかな」と照れながらも誇った。この種目の日本勢で松岡以来の8強進出を果たした。

 準々決勝では元世界1位のジョコビッチと顔を合わせる。自身の棄権を含めて2勝13敗で、12連敗中と大の苦手にしているが、芝では初対戦で「新しい試合になる」と悲観はしていない。85年ぶりの4強入りへ、日本のエースが歴史を作る。

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