栄和人氏、至学館大での指導は継続へ 声震わせ「選手の前で涙が」
女子レスリングで五輪4連覇の伊調馨(34)=ALSOK=へのパワーハラスメントが認定され、日本レスリング協会の強化本部長を辞任した至学館大の栄和人監督(57)が14日、都内で会見を開いた。パワハラという問題の性質上、指導者を続けるかどうかも注目されたが、「選手たちが望むのであれば、少しでも力になれるのであれば」と継続する考えを示した。ただ「どういう形で携わっていくのかはゆっくり考えたい」と含みは持たせた。
基本的に大学側からの要請に従う考えでいるという栄え氏は「至学館大学にも、今のアスリート、オリンピックを目指す選手がいますので、その選手たちが望むのであれば、少しでも力になれるのであればと思って、今はやっております」と語った。指導者として「もっともっとしっかり勉強して、どういう形で携わっていくのかはゆっくり考えたいと思います」と自身を見つめ直すことも誓った。
至学館大の谷岡郁子学長から、「監督、全員があなたたの指導を受けたいと言っているよ」と言われたことも明かし、「伊調選手、田南部コーチに対して本当に心から申し訳ない気持ちを持ちつつ、この子たちもどうにかしてあげたいという思いで、選手たちの前で涙が出てきました」と声を震わせた。
今後は日本協会が用意するプログラムに従って、自身が再びパワハラをしてしまわないように勉強しながら指導者を続けていくとした。大学での指導は、大学側の意向と「選手と相談をしながらだと思いますけども。自分の判断ではどうしようもありません」と、選手の希望を踏まえていくとした。