【内田前監督&井上コーチ一問一答】反則行為は「予想できなかった」

 日大アメリカンフットボール部の宮川泰介選手(20)が悪質な反則行為で関学大の選手を負傷させた問題で、日大は23日、内田正人前監督(62)と井上奨コーチ(30)が東京都内で緊急記者会見を開き、改めて意図的な反則指示を否定。両者ともに自身の弁明に終始した。以下は会見の主な一問一答。

  ◇  ◇

 -反則行為は誰の指示だったのか。

 内田前監督(以下、内田)「信じていただけないかと思いますが、私の指示ではございません。ただフィールドで起きたことですので、私の責任だと思っている」

 -反則は指示していないのか。

 内田「ルールを守るという原則でわれわれはやっている。その中で指示している。危ないプレーは注意している。その中で発奮させるために、時に愛情を持って親身になって育てている」

 井上コーチ(以下、井上)「内田監督から僕にクオーターバックをけがさせてこいという指示はありませんでした。宮川選手に対してつぶしてこいと言ったのは真実」

 -宮川選手がうそをついているのか。

 井上「私が言ったことを会見で彼は言っている。思い切りいかせるために、過激なことは言った。一言一句は覚えていない。そういう気持ちになってほしいという思いで言ったのは間違いない」

 -なぜ1プレー目で交代させなかったのか。

 内田「ビデオを見るまでどの程度(の反則)かわからず、(最後の)ラフプレーは資格没収となったのでわかった。それ以外は抜け落ちていた」

 -「やらなきゃ意味ないよ」と言ったか。

 内田「確かに(自分のところへ)来たが、彼が何を言っているのかわからなかった。(やらなきゃ-とは)絶対に言っていない」

 -「できませんでしたではすまない」と言ったのか。

 井上「試合前に彼のところに行って、何もできませんでしたではあかんと言った。彼に思い切りやってほしかった」

 -宮川選手の発言を否定するのか。

 井上「間違っているとは思っていない。私の未熟な指導。(彼が)そういう気持ちになったのは本当に申し訳ない」

 -前監督、コーチともに宮川選手が自分の判断でやったと。

 内田「まさかああいうことになってしまったのは正直、予想できなかった」

 井上「彼がとんでもない重圧を受けて本当に目の前が見えなくなったと思っている。彼の判断というよりかは思い切ってやらないといけないというのがあったと思う」

 -関学大との定期戦がなくなってもいいと言う趣旨の発言は。

 井上「言った覚えはありません」

 内田「関学を弱体化させるなどという考えはまったくない。今の日大は強い関学があってこそ」

 -ケガをさせれば得だと。

 井上「ケガをさせることを目的としては言っていない。1プレー目でああいう形になって、ちょっと違うなと思った。過激な発言をしたのは事実だが、ケガという言葉を使ったか覚えていない」

 -前監督がコーチに指示をしたことは。

 内田「ございません」

 -試合後にラフプレーを容認するような発言をしている。

 内田「あの時は資格没収というペナルティーがあり、批判は僕が受けようというのが目的。私の責任だと言いたかった」

 -今回の原因は何なのか。

 内田「負け越していたチームを昨年の4年生が一生懸命やってくれて甲子園ボウルで優勝できた。それを下級生は見ていたと思っていたが、甘い考えだった。私の指導の甘さ。3年生は上級生になったばかりで認識の違いがあった」

 -なぜすぐ関学側に謝罪に行かなかった。

 内田「電話なりで相手方からアクションがあると思っていたら文書が来た。それからは文書でのやりとりなのだと思った」

 -宮川選手は競技をやめると言っている。

 内田「彼はもう少しやっていれば日本を代表する選手になる。なぜそんな選手がやめないといけないのか。われわれの責任だと思う」

 -このままだと宮川選手一人が刑事告訴で立件される可能性もある。

 内田「われわれの範ちゅうを超えていてお話しできない」

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