柔道王者・高藤直寿“ネリ事件”踏まえ階級制に見解「技術でカバーするにも限度ある」

 柔道男子60キロ級世界王者の高藤直寿(24)=パーク24=が12日、約3週間行っていた単独での欧州遠征を終えて成田空港に帰国した。

 3日にチェコ・プラハで行われた欧州オープンでは1階級上の66キロ級に挑戦し、ただでさえパワーに勝る欧州選手をねじ伏せて優勝を果たした。「相手の力が強いのは確かだが、その中で勝てた。久しぶりの試合で(自分が)また強くなっているなと感じた」と、今夏の世界選手権(アゼルバイジャン)に向けて手応えを示した。

 同じく階級制競技であるボクシングでは、1日に行われたWBC世界バンタム級タイトルマッチで、王者のネリ(メキシコ)が前日計量で2・3キロの超過を犯し王座はく奪となったが、挑戦者の山中慎介を2回TKOで倒すという“事件”があった。

 打撃格闘技とは競技性こそ違うものの、身長160センチである高藤は、柔道における1階級の違いについて「相当違うと思う。僕の場合だと(普段と)6キロ違うので、(66キロ級の選手と)並ぶと背の高さも体つきも違い、僕は子供みたい。力的には相当不利」と説明し、「力の差をいかに技術でカバーするかになるが、限度がある。体重が重い方が有利になる」と訴えた。

 柔道はもともと体重無差別で行われており“柔よく剛を制す”という言葉もあるが、現代ではルールや技術も変わり階級ごとのスタイルも異なる。もちろん柔道の場合は計量オーバーは失格で試合に出場できないが、生命にも関わる格闘技でルールに決められた体重をつくるのは最低限の信義といえる。

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