桐生ミスター・ホワイトベア宣言!歴代最多3度目受賞「4回、5回と更新したい」

 デイリースポーツ制定「2017年度ホワイトベア・スポーツ賞」の表彰式が15日、東京都千代田区の日本プレスセンタービルで行われた。昨年9月に陸上男子100メートルで日本人初の9秒台となる9秒98をマークし、日本陸上界の新たな歴史を作った桐生祥秀(22)=東洋大=は、13年度に個人で、16年度のリオデジャネイロ五輪男子400メートルリレー銀メダル獲得メンバーとして受賞しており、3度目の受賞は歴代最多。さらなる記録更新と、世界大会での活躍を誓った。昨年10月の体操世界選手権の種目別床で女子として63年ぶりの金メダルを獲得した村上茉愛(21)=日体大=は、体操女子では初の受賞となった。

 もはや“ミスター・ホワイトベア”と言っていい。昨年9月に、ついに日本人初の9秒台を達成した桐生は、高校生で当時日本歴代2位の10秒01をマークした13年度、銀メダルを獲得したリオ五輪男子400メートルリレーの一員として受賞した16年度に続き、歴代単独最多の3度目の戴冠。3つ目となる記念品の白熊のぬいぐるみを手にし「歴代最多はうれしい。これから4回目、5回目と更新して、ぬいぐるみを家に並べたい」と満面の笑みで野望を語った。

 日本陸上界の新たな歴史を切り開いた男が、今季テーマに挙げるのは「強さ」だ。日本選手権ではここ2年で3位、4位と優勝を逃し、昨季は個人での世界選手権代表入りも逃した。世界大会でも、リレーではリオ五輪、昨年の世界選手権と2大会連続でメダル獲得に貢献しているが、個人では思うような結果を残せていない。

 勝負弱さを指摘する声も耳にする。それでも「あまり気にしてない」と言い切った。「スポーツ選手はどんなに良くない結果が続いても、1回結果を出せば、すべて覆せる。僕はスポーツのそういうところが好き。結果がすべての世界。もし今年日本選手権で優勝すれば、みんな過去のことを忘れる」と瞳をギラつかせた。

 桐生にとって、強い選手とは「最終的にすごく記憶に残る人」だという。「ボルト選手は世界選手権や五輪前に負けても、最後は勝つ。そうすると負けたレースは誰も覚えていない。1年を通したら、あの人が世界一ってなる。ああいう選手になりたい」と、憧れの“人類最速の男”に理想の姿を重ねた。

 4月からは日本生命所属のプロ選手として活動する。20年東京五輪に向けて、心機一転のシーズン。「0秒01ずつでも記録を更新していきたい。自己ベストが日本記録になるし、楽しんで走れれば」。速く、そして強く、今年も“ジェット桐生”は止まらない。

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