カナダ・モントリオールで行われた、体操の世界選手権に出場した日本代表が１０日、成田空港に帰国した。予選の跳馬で着地の際に左足前距腓（きょひ）靱帯不全断裂し、個人総合７連覇を逃した内村航平（２８）＝リンガーハット＝も会見に出席し、個人総合を今後も継続していくことを宣言した。

　大会については「自分のことを振り帰っても怪我のことしかないので…特にない。最後まで演技をしたかった。結果のことよりも、そこが１番悔しい。どこにもぶつけられないモヤモヤがある」と振り返った。

　怪我の直後は「違う形で東京五輪までやってもいいかもしれない。でも、それは逃げじゃないかと思う部分もある」と今後もオールラウンダーとして戦っていくのか、迷いも見せていたが、この日は「６種目やってこそ体操という気持ちは変わっていない」と個人総合継続を明言した。

　「たぶん健三（白井）も種目別２つの世界王者になって感じていると思うけど、個人総合１つの金メダルの方が存在が大きく感じる。それぐらい個人総合は体操選手にとって憧れなんです。種目別で６種目金メダルを獲っても個人総合１つの金メダルの方が価値がある」と個人総合への思いを力説した。