阿武咲ガッツ!初金星! 21歳新鋭単独トップ5連勝「上にいないといけない」
「大相撲秋場所・5日目」(14日、両国国技館)
阿武咲は横綱初挑戦で日馬富士から金星を獲得し、5連勝で単独トップ。1敗で大関豪栄道ら7人が追う。
阿武咲は跳びはねるように土俵中央でガッツポーズをつくった。初の横綱挑戦で日馬富士をはたき込んだ一番は「覚えていない」。単独トップの5連勝となる初金星を実感させたのは、乱れ飛ぶ座布団だった。
「下半身で相撲を取れ」。ほれ込んでいる横綱稀勢の里からの金言が生きた。幕下に陥落した昨年夏場所前には、出稽古にきて胸を出してくれた。
師匠の阿武松親方(元関脇益荒雄)も、87年初場所で双羽黒を撃破して横綱初挑戦で金星を獲得している。師弟での快挙にも、26本の懸賞の束を受け取って支度部屋に戻ると、笑顔はすぐにしまい込んだ。思い描くのは稀勢の里との初顔合わせ。「しがみついてでも追いかけたい。上にいないといけない」。21歳の純粋な思いが、桁外れの勢いの原動力になっている。