桐生10秒14、3連覇王手 多田と一騎打ち“後半勝負”で勝つ

 「陸上・日本学生対校選手権」(8日、福井県営陸上競技場)

 男子100メートル準決勝が行われ、今夏のロンドン世界選手権400メートルリレー銅メダルメンバーで、3連覇の懸かる桐生祥秀(21)=東洋大=は、10秒14(追い風2・4メートル)の全体1位で9日に行われる決勝進出を決めた。大学生活最後の100メートルで、悲願でもある日本人初の9秒台を目指す。同じく銅メダルメンバーの多田修平(21)=関学大=も、10秒20(追い風2・9メートル)の全体2位で通過。初の学生日本一を狙う。

 貫禄のレースぶりで、3連覇に王手をかけた。桐生は予選、準決勝とも中盤以降は流す余裕の走りながら、強い追い風を味方にそれぞれ10秒18、10秒14の好タイムを連発。「ボチボチですね。明日が大学生活最後の100メートル。勝負にこだわりたい」と、学生生活の集大成のレースに向けて気持ちを高めた。

 決して万全の状態ではない。銅メダル獲得に貢献した8月の世界選手権400メートルリレーのレース中に、左太もも裏を痛めた。帰国後は慎重な調整を強いられ、出場も迷っていたほどだった。それでも最後は東洋大の名を背負って走るラスト大会への思いが勝った。「4年間、このユニホームで走ってきたので。ここに立てたことがうれしい」-。

 決勝は世界選手権のリレーでともに戦った多田との決戦。日本選手権では先着を許し、個人での世界切符を逃しただけに、負けられない思いは強い。「(足に負担の掛かる)スタートは捨てて後半勝負。勝って笑顔で終わりたい」。大会プログラムの表紙は多田に譲ったが、学生日本一の座は譲れない。

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