伊達公子“2度目”の引退 古傷悪化で決断…3度目「さすがにない」

 思い出の地である有明コロシアムのセンターコートで引退会見をする伊達公子(撮影・出月俊成)
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 女子テニスの元世界ランク4位で、2度目の現役引退を表明していた46歳の伊達公子(エステティックTBC)が7日、東京・有明コロシアムで引退発表会見を行った。7月に米国で痛めた右肩痛が決断の要因になったことを明かし、「(3度目の現役は)さすがにないかな」と晴れ晴れとした表情で話した。最後の大会となるジャパン女子オープン(11日開幕、東京・有明テニスの森公園)では、12日のシングルス1回戦に登場する。

 女子テニス界の生ける伝説が“2度目の引退会見”を行った。伊達は、思い出の詰まった有明コロシアムのセンターコートにジャケット姿で登場。「2度も世界トップで戦う機会をもらい、こんなに幸せなアスリートはいない」と計18年の競技生活に別れを告げた。

 引退決断の引き金となったのは右肩痛だった。米国の大会に出場していた7月に古傷が悪化。「夜間も痛いし、MRIを撮っている30分間もじっとしていられない」。帰国後の診断でも回復が見込めず、「今は注射を打って鎮まっている状態」。昨年には左膝を2度手術しており、不屈の闘志も肉体の限界にはあらがえなかった。

 25歳だった96年に電撃引退し、37歳の08年に復帰した。今後、2度目の現役復帰の可能性については「今回試合に出てみて『意外にできるな』と思ったら引退を撤回したいが、さすがに今回はないかな」と笑顔で否定。体の状態は自身がよくわかっていた。

 引退後については未定だという。「まずは最後の試合、次に肩(のけが)のことを考えて、それと並行しながら何がしたいか、何をできるのかを少しずつ考えたい」。1回目の引退時は「ラケットもボールも見たくない」と競技から遠ざかったが、「今回の引退はテニスと離れるものではない。競技者じゃなくなっても、常に自分の隣にはテニスがある人生にしたい」と伊達。生涯テニス愛を胸に、最後のコートに向かう。

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