伊達公子・一問一答(4)アスリート以外の方々にも「勇気を持てば切り開けられる」

 8月28日に自身のブログで現役引退を発表した、女子テニス元世界ランキング4位の伊達公子(46)=エステティックTBC=が7日、東京・有明コロシアムのセンターコート上で引退会見を行い、引退を決断した理由や2度にわたる現役生活を振り返った。

 伊達の一問一答(4)は次の通り。

 -子供たちの夢はかなえられた。

 「そうであってほしいとは思っていますが、私自身が判断することではない。それが今なのか、5年後、10年後、もしかしたら死んだ(笑い)後なのか分かりませんが、そう思ってくれる人が多くいてほしいと思うし、そう思ってもらえるだけのことは自分でやってきたつもりではいる。どんな状況でも最後までアスリートとして勝負にこだわってきましたし、20代よりもフィジカルに関して自分自身ではるかに考えるようになった。自分と向き合って何を必要とするのか自分で考えて、当然サポートしてくれる人の力があってこそだが、何事にも取り組んでやってきたつもりです」

 -自分に納得している。

 「納得してないことはないですね。再チャレンジの数年間の中でアスリートでいる以上、もっとあったんではないか、何かあったんじゃないか、あのときに違ったやり方をすればもっと違ったんじゃないかという思いは当然ゼロではない。でも、そのときそのときは100パーセント自分を信じて、今自分ができることとして最大限やったという思いはある。その追求心がなくなったらアスリートではないと思う。常に完璧はないが、私はできるだけ常に100パーセントを求めてやってきたので後悔もしないし、それだけの思いはあるかな」

 -他競技の人も引退を惜しんでいる。

 「それぞれ活躍しているアスリートの方たちから心強い言葉をいただいた。もちろんうれしいことですし、自分が20代のころの選手だったころを考えると、やっぱりアスリートはフィジカル的に20代から30代前半というのは力を発揮しやすい年齢なのかと思うが、今は年齢を重ねたアスリートもいる中で経験というものがすごく大きく左右する。特にテニスは個人スポーツですし、相手と接触プレーがあるわけでもない。監督から選ばれて出場するスポーツでもない。年齢を超えて生かせる場があるスポーツなのかなというのはある。今も30代を超えて活躍する選手がたくさんいる。男子ではナダルやフェデラー。女子でも30代で活躍する選手はいる。30代になれば引退とかいろんなことを考えるようになる。でも、自分より年齢が上の人がいるということは刺激にもなると思う。そういう意味では私自身も少しは存在感を示すことをできたのかなという思いもある。またアスリート以外の方々にも、結婚して女性が社会の中で生きていくことが難しい現実もまだまだ残っている。その中に何か夢を持つことすら、何かを動き出すことすら、何か妥協してしまうことがある中を、自分のやりたいことを思い続けること、始めること、やり続けること。そこに少しの勇気を持てば、まだまだ自分の世界を切り開けられるということを示せたのかなという思いはあります」

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