高安10勝!大関昇進ノルマ33勝クリア 日馬富士戦で“ダメ押し”11勝目狙う

 「大相撲夏場所・12日目」(25日、両国国技館)

 関脇高安が平幕宝富士を上手投げで下し、10勝目を挙げ、大関昇進の目安となる三役で3場所合計33勝をクリアした。昇進問題を預かる審判部も高い評価で異論はなく“当確”。13日目、優勝を争う1敗の横綱日馬富士を撃破してダメを押す。横綱白鵬は平幕栃煌山を一蹴し、初日から12連勝に伸ばし、単独トップを守った。平幕宇良は10勝目を挙げた。

 あと1勝の注目舞台で強心臓の高安も慎重になった。立ち合いはかち上げではなく、今場所初めての両手突き。押し込めず、右まわしを引いた。土俵際、粘る宝富士を豪快な上手投げでねじ伏せた。

 「相手を呼び込んで危ない相撲」。反省はあるが、結果こそが重要。10勝目をつかみ、三役以上で3場所合計33勝。大関昇進ノルマに到達したのだ。

 昇進問題を預かる審判部も高い評価。二所ノ関審判部部長(元大関若嶋津)は「馬力もある。押し込むからはたきも効く」とうなずく。土俵下で見守った藤島副部長(元大関武双山)は「大きな一番。目安もそう。内容も力強い」と称賛した。

 最終判断は千秋楽になるものの昇進に異論はない。ただ10日目、白鵬戦で完敗しただけに“挽回”があれば文句なし。二所ノ関部長は「横綱に勝ったら一番いい」と13日目の日馬富士戦で“ダメ押し”の11勝目を求めた。

 本人も上しか見ない。「残り3日はすべて大事。しっかり(白鵬に)付いていきたい。何があるか分からない」。そのために日馬富士を越えたい。「これからの相撲人生で大事な一番」と燃えた。

 兄弟子の稀勢の里が休場した。入門以来、一番多く胸を借りた。三段目の頃、初めて相撲を取った時、「何回ぶつかっても下がらない」とまさに壁だった。「早く追い付きたい」と番付を駆け上がった。最も間近で横綱の2度の優勝を見た。

 活躍こそ恩返しだ。「自分のベストを尽くして役目を果たしたい」。役目とは初優勝を狙うこと。逆転Vで大関昇進に花を添える気は満々だ。

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