フィギュア女子2枠でサバイバル必至!“集大成”浅田真央は身体の回復がカギ

 「フィギュアスケート・世界選手権」(31日、ヘルシンキ)

 女子フリーが行われ、初出場でSP15位の三原舞依(17)=神戸ポートアイランドク=がフリーで自己ベストをマークし、合計197・88点で5位に入った。樋口新葉(16)=日本橋女学館高=が11位、本郷理華(20)=邦和スポーツランド=が16位に終わり、上位2人の合計は「16」。「13」以内に与えられる18年平昌五輪出場の最大3枠を逃し、2枠にとどまった。06年トリノ五輪から続いた3枠確保に失敗し、来季の五輪代表争いは、史上空前のサバイバルとなる。

 隆盛を誇った日本女子の一時代が、終わりを迎えた。17歳の三原は5位と健闘したが、16歳の樋口はフリーでミスが目立ち、11位。補欠から繰り上がっての出場だった本郷は16位に沈んだ。

 昨年のGPファイナル2位のエース宮原知子(関大)を故障で欠いた影響は大きく、特に経験が浅い10代のシニア1年目コンビ三原、樋口に五輪の「枠取り」の重圧は余りにも重すぎた。日本スケート連盟の小林芳子フィギュア強化部長は「3人にものすごく負荷を掛けていたなと感じる」と、選手たちを思いやった。

 02年ソルトレークシティー五輪以来4大会ぶりの2枠での争い。多くのタレントを抱える日本にとって、“1枠減”は大きな痛手だ。左股関節疲労骨折で今大会を欠場したエースの宮原は順調なら最有力だが、故障の影響が続くようなら状況は混迷を極める。

 今大会で存在感を高めた三原も有力候補。来季シニア転向が確実な15歳の本田真凜(関大高)も、銀メダルを獲得した3月の世界ジュニアで日本歴代3位の得点を記録しており、十分に狙える位置にいる。同じく世界ジュニアで銅メダルを獲得した坂本花織(神戸FSC)も勢いがある。

 そして来季が現役生活の集大成となる元世界女王の浅田真央(中京大)。今季は慢性的な左ひざの痛みに苦しんだが、状態が戻れば、大技トリプルアクセルを武器にした高難度の演技構成と、世界屈指の演技力はまだ十分にトップで戦える。12位に終わった昨年末の全日本以降は休養に努めており、回復状況が鍵を握る。

 小林芳子強化部長は「今まで以上にし烈になる。それがかえっていい選手をつくり上げてくれれば」と、願いを込めた。現時点で選考基準は未定。6月の日本連盟理事会で決まる予定だ。激しさを増す争いが、カンフル剤となることを願うしかない。

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