高梨沙羅、春一番でまさかの7時間遅れ帰国も「風で待つのは慣れてる」

 ノルディックスキー・ジャンプでW杯通算最多タイに並ぶ53勝目を挙げた高梨沙羅(20)=クラレ=が17日、韓国から成田空港に帰国した。この日、全国的に吹いた春一番の影響で飛行機が大幅に遅延。現地を予定よりも約6時間遅れて出発し、到着も1時間遅れて、計7時間遅れでの“着地”だったが、笑顔での凱旋(がいせん)となった。

 16日に18年平昌五輪のプレ大会として行われたW杯で、男子のシュリーレンツァウアー(オーストリア)に並ぶ金字塔を打ち立てた高梨だったが、帰国では大会を超える難しい条件での“飛行”を強いられた。この日は一気に気温が上がったこともあり、全国的に春一番の強風が吹き荒れた。

 高梨は前日の試合後、そのまま寝ずに未明の3時に平昌の宿舎を出発。仁川空港に着き、10時に出発する予定だった便に一度乗り込み、目を閉じたが、待てど暮らせど離陸せず。1時間後に6時間遅延が決定し、飛行機を一度降ろされた。「寝たら起きられない」と思い、チームメートとビビンバを食べるなどで時間をつぶし、16時に再び飛行機に乗り込み出発した。

 ただ、日本上空で着陸を待たされる形となり、到着がさらに1時間遅れた。予定では12時に到着だったが、着いたのは19時過ぎ。飛行機で2時間ほどしか寝ておらずやや眠たそうな高梨だったが、堂々と「屋外競技なので、風に待たされるのは慣れてます」と言い切り、笑顔でトラブルを振り返った。

 20日には初優勝を狙う世界選手権(ラハティ)出場のため、フィンランドへ向かう。出発まで中2日。少しでも体を休めたい中で、調整への影響が懸念されるが「私は大丈夫だと思う。目指すところはそこ(世界選手権)なので、しっかり体を整えていきたい」と、きっぱり。泰然自若の女王は、どんな悪条件も飛び越えてみせる。

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