羽生つかんだ“金リンク” 平昌五輪の氷は「ソチほうふつ」

 フィギュアスケートの四大陸選手権を前に、調整する羽生結弦。来年はこのリンクで平昌五輪が行われる(共同)
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 16日に開幕する来年の平昌冬季五輪のテスト大会を兼ねたフィギュアスケート四大陸選手権の公式練習が14日、韓国の江陵アイスアリーナで行われ、日本勢が五輪会場で初めて練習した。GPファイナル4連覇中の羽生結弦(22)=ANA=も滑走。金メダルを獲得した2014年ソチ五輪の会場と同じ青色が基調の会場に好感触を得た。

 どこか懐かしさを覚えた。平昌五輪会場であるリンクに初めて足を踏み入れた羽生の脳裏に、3年前の記憶がよみがえる。目に飛び込んできた景色が、全身を包み込む空気が、歓喜に浸ったソチ五輪を思い起こさせた。

 「楽しかったです。ソチ五輪をほうふつとさせるような青を基調にしたリンク。非常に滑りやすい温度だし、氷の状態もよかった」と羽生。練習では4回転ループを3本連続で着氷するなど仕上がりはまずまず。日本のみならず、韓国や中国から集まった会場のファンを何度も沸かせた。「五輪のためにここで滑るわけではない」と口にはしたが、平昌五輪のリンクで得た好感触は、何物にも代え難い。

 ただ、当時とは戦う基準が違う。ソチではフリーの4回転は2本で優勝できたが、今大会はループに挑む宇野、4種類の4回転を跳ぶ金博洋(中国)、1月の全米選手権で5本の4回転を成功させたネーサン・チェン(米国)ら生粋のジャンパーが集結。フリーは金が4種類5本、ネーサンと宇野は3種類4本を予定している。

 3種類4本を予定する羽生は予想される激戦を前に「ありがたい」と歓迎。「切磋琢磨(せっさたくま)している状況だからこそ、みんなが限界のプログラムに挑戦できる」と真っ向勝負に心を躍らせた。

 持てる力をすべて出し切り、自らの未来を切りひらく。「最終的には(五輪の)予行演習って形になるかもしれないけど、今、何が大事か考えながらやれれば」と静かに闘志を燃やした。

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