高安、白鵬撃破し黒星喫した兄弟子・稀勢の里を援護

 「大相撲初場所・9日目」(16日、両国国技館)

 小結高安が横綱白鵬を押し出し、6勝目を挙げた。兄弟子の稀勢の里が、琴奨菊との大関対決で寄り切られ、初黒星を喫した直後、白鵬を2敗に後退させる援護射撃となった。自身も2横綱、3大関を破り、3敗をキープして優勝争いに絡んできた。トップの1敗は稀勢の里と平幕貴ノ岩の2人。2敗に白鵬や平幕の勢ら5人が続く大混戦となった。

 稀勢の里が敗れ、ため息の覆う館内を弟弟子が拍手喝采へと変えた。高安が白鵬相手に一歩も引かず、殊勲の星を挙げた。

 立ち合い、かち上げ気味に真っ向からぶつかった。圧力をかけ、右の突きが強力。たまらず後退した横綱が左に回り込んだが、鋭い出足で一気に押し出した。

 「思い通りにいったので良かった。気持ちいい。思い切っていった。一発当たって下がったのが分かった」。仕切りの時、横綱が距離を詰めていることに気付くと、あえて仕切り位置を下げ、自分の距離を保った。

 白鵬戦は16度目で14年九州場所、はたき込みで勝って以来の2勝目。「周りは見えていた。何度もやってますから」と胸を張った。

 目の前で1敗に後退した兄弟子の最大のライバルを、2敗に引きずり下ろすアシスト。「1番は自分のためだけど、援護できたと思う」と力を込めた。

 先場所、初の大関取りに挑んだが7勝8敗に終わった。「先場所はいい経験。しっかり勉強した。それを生かしていきたい」。大関取り再出発への糧になっている。

 2横綱、3大関を撃破し、横綱、大関戦を終えた。波乱の予感の初場所、3敗は十分に優勝圏内だ。「しっかり気持ちを入れて、強い気持ちを持ってやる」。平成生まれで初の関取は、優勝争いに意欲十分だ。

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