【一問一答】中垣内氏「進退のことは全く考えられない」 人身事故で謝罪会見
来年からバレーボール男子日本代表監督の就任が決まっている中垣内祐一氏(49)が11日、乗用車運転中に人身事故を起こした件について堺市内で会見を行い、改めて謝罪した。中垣内氏の一問一答は以下の通り。
(部長を務めるプレミアリーグ男子・堺の本拠地、新日鉄住金堺体育館で取材対応。まず自ら謝罪)
「このたびは事故に遭われた被害者の方を始め、関係者のみなさまに大変なご迷惑をおかけしたことを深くおわび申し上げます」
(深々と頭を下げる)
「事故に遭われた被害者の方は、病院に搬送され現在治療中であり、1日も早い回復を祈るばかりです。日本代表チームの監督に内定している指導者として、極めてあるまじき事故であることを深く猛省しているところです。今後は二度とこういった事故を起こさないように、法令順守やコンプライアンス順守をより深く徹底することとし、二度とこういった事故を起こし、みなさま方にご迷惑をおかけしないようにしていきたいと考えております。今回は誠に申し訳ありませんでした」
(再び頭を下げる)
-事故の状況は。
「事故の状況については現在警察で捜査中ということで、こちらからはコメントできないと考えています。ただ、警察の捜査にはきちっと協力しているところです」
-直接的な原因は。
「それも併せて警察で捜査していただいている。私の方から詳細を述べるのは差し控えさせていただきたい」
-公務で社用車を使ったが、社内のルール内であったのか。
「通常は公共交通機関を使うが、今回は交通の便がそれほどよくないところということで、利便性と翌日の帰阪時のことを考え、社用車としました」
-どこからどこまでで、用件は何だったのか。
「大阪から(島根県)浜田市へ、内定選手のご両親へごあいさつという形で、1人でした」
-車で400キロ余り、5時間以上と慣れない部分もあったのか。
「そういった部分もあったのかもしれないが、その辺はコメントを差し控えたい」
-被害者の方の容体は。
「被害者のご家族の方とは面会しておりますが、プライバシーもあり、どこまでお話させていただいていいのかということがある。意識はあると聞いております。ドクターと話したわけではないので公表は控えたい」
-命に別条はないのか。
「はい」
-自身の過失の有無はどう考える。
「そこについても警察の判断にゆだねている」
-急いでいたということは。
「急いでいたということはない。(両親との)面会時間に対して余裕がなかったということではない」
-普段はあり得ない事故だが、自身としては今どう思う。
「正直何と申し上げていいのかわかりません。とにもかくにも、今回の事故を起こしたことに関して深くおわびする次第です」
-捜査への影響でコメントできないとしているが、過失の有無などは明らかにできないのか。
「そこも自分自身の判断で勝手に話すことはできない。捜査上でコメントすべきではないと思います。どういう風に警察の方が考えられているのか、私は知るよしもない。捜査判断に影響を及ぼすこともある。勝手に話すことはできない」
-他車からの妨害があったなどは。
「ありません」
-規制されている追い越し車線に突っ込んだとされているが、そうなのか。
「最終的には、規制されている車線に突っ込んだということは間違いございませんが、詳細についてはコメントは控えたいと考えます」
-事故直後に車が横転したというが。
「私の車は中央分離帯にぶつかっておりますので、その通りだと思います」
-自身に過失があったから事故が起こったのではないのか。
「それ(原因)がどんなものかということに関しては、警察の判断にお任せしております」
-次期代表監督としてはどのような気持ちか。
「現在は被害に遭われた方の一日も早い回復を祈るばかり。誠心誠意対応していくことを主に考えております。今後の自らのことを考えるに至っていません」
-代表監督の進退は。
「そもそもまだ(監督に)なっていないということもあるが、少なくともそういうことも含めて自らのことを考える状況にない。まずは被害者の方への誠心誠意の対応が、私の急務だということです」
-自身のケガは。
「私は(右目上を指して)ここをちょっと切っただけですみました。私のことはさておき、被害者の方の一日も早い回復をお祈りするだけです」
-日本協会への連絡は。
「警察への捜査協力、被害者の方への面会を終えて昨日夕方、協会へ連絡いたしました。被害者への対応をきちっとしていく、捜査へ協力していくと伝えました。電話で(林)事務局長とお話した」
-週末の福井での試合(プレミアリーグ)には同行しないが、活動自粛ということか。
「そういう捉え方もあると思いますが、被害者への対応を第一にしたいと考えています」
-昨日までは広島県警で何を。
「現場検証と事故車両の検分です」
-警察へ再び行くのか。
「日時は決まっていないが、また行くことになると思う」
-事故前は多忙だったのか。体調は。
「体調は決して悪くなかった」
-代表監督を続ける意思はあるのか?
「まだ正直、直後でそういうことを考えるに至っていません」
-部長としての活動もしないのか。
「現状、まだそこは決めておりません。まずは被害者への誠意ある対応ということを第一に考えております」
-以前の女性問題に続き、今回の事故で代表監督の内定についてどう思うか。
「女性問題は正直、代表監督の件とは関係ないと思いますが(事故は)指導者にあるまじき行動であったとは考えています。それについては心よりおわび申し上げたい」
-協会との話で今後のことは。
「今後についてはまだ何も聞いておりません」
-被害者への具体的な対応は。
「まずきちっとした訪問とおわびです。いつとは言えないが、行かせていただきたい。ご本人様とはお会いできていない。ご家族以外は面会できる状況ではなかったので、ご家族へおわびさせていただいた」
-ご家族はどんな反応だったか。
「どこまで話していいかがあるが、手術が終わってホッとしている。命がありホッとしているとおっしゃっていた」
-チームの選手への説明は。
「むろんチームにも今回の事故についてはきちっと説明し、おわびしたいと考えている」
-業務上、一人で車の運転はよくあるのか。
「よくあることではありません。たまにはあるが通常ではない」
-運転は普段から。
「しております」
-8日に有明アリーナの建設嘆願書を出したばかりだが、その件への影響は。
「今回の事故が有明アリーナの建設にですか?正直私にはわかり得ない。影響があれば、おわびするしかない」
-事故への対応によって代表チームの強化が遅れるが。
「正直に言うと、現状はチームのことや自分自身の進退のことが全く考えられてない。重ね重ね関係各位に今回の事故を起こしたことを心よりおわびしたいと考えています」