白井が床4連覇!初の五輪切符掴む

 「体操・全日本種目別選手権兼リオ五輪代表最終選考会」(4日、国立代々木競技場)

 リオデジャネイロ五輪代表選考会がすべて終了し、日本体操協会は男子の白井健三(19)=日体大、田中佑典(26)、山室光史(27)=ともにコナミスポーツ=の3人を五輪代表に選出した。この日、床で16・650点をマークし4連覇を達成した白井は、初の五輪代表となった。田中佑、山室は2大会連続の代表入り。すでに代表に決まっていた内村航平、加藤凌平(ともにコナミスポーツ)を含め、04年アテネ五輪以来の団体金メダルを目指す体操ニッポン男子5人が決定した。

 夢舞台への切符は、白井らしく最後まで攻めてつかみ取った。

 床ではこれぞ世界王者という圧巻の演技を披露。G難度のリ・ジョンソン、自身の名前がつくシライ2、シライと次々と高難度技を決め、2位に0・8点差の大差で圧勝すると、跳馬では世界大会で成功すれば新技となる「伸身ユルチェンコ3回半ひねり」に挑戦。惜しくもひねりが足らず5位に終わったが、攻めの姿勢を示し続けてもぎとったリオ切符に「レベルの高い選考会を勝ち抜いて代表に入れた。自信になる」と胸を張った。

 代表5人の中で唯一ロンドン五輪を経験していない。それでもこの3年間、代表に入り続け、13、15年には世界選手権の床で金メダルを獲得してきた“ワンダーボーイ”には、絶対王者・内村も絶大な信頼を置く。「過程を見ているし、健三に関しては何の心配もしてない。僕だけじゃなく、日本国民全員が思ってる」と笑った。

 白井は小学6年生の時に通った日体大の練習場で初めて内村に出会い、交わした約束があった。当時から非凡な才能を見せていた白井に、内村はこう声を掛けた。「リオの時は19か20歳か。一緒に出られるといいな」-。当時12歳の白井少年は、力強くうなずいた。

 約束をかなえて立つ五輪の舞台。種目別床では断トツの金メダル最有力候補、そして、内村とともに臨む団体でも04年アテネ五輪の「栄光の架け橋」以来の頂点に挑む。「床と跳馬で完璧な演技をして勢いを与えたい」。12年ぶりの栄光は、手の届くところにある。なぜなら日本にはシライという史上最強の“切り札”がいる。

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