白井もびっくりの2位「超大番狂わせ」

 「体操・全日本選手権・第3日」(3日、代々木第一体育館)

 男女個人総合決勝が行われ、男子は13、15年世界選手権種目別床金メダリストの白井健三(19)=日体大=が89・700点をマークし、大躍進の2位に入った。日本が誇る床と跳馬のスペシャリストが、個人総合でも日本トップクラスの実力を示した。すでにリオデジャネイロ五輪代表に決定している内村航平(27)=コナミスポーツ=は91・300点で前人未到の9連覇を達成。女子は昨年の世界選手権6位の村上茉愛(19)=日体大=が57・400点で初優勝を飾った。

 電光掲示板に最終成績が表示されると、驚きの歓声があがった。9連覇を達成した内村の次に出たのは「白井健三」。昨年は11位。床と跳馬のスペシャリストとして世界に名を馳せる若武者の大躍進に、内村が「超大番狂わせ。開いた口がふさがらなかった」と話せば、白井の父勝晃さんも「2位は想像してなかった」と、驚きを隠せなかった。

 日々の地道な努力が血肉となっている。得意の床と跳馬で得点を稼ぎながら、課題のあん馬やつり輪でも、ミスなく14点台で踏みとどまった。スペシャリストとして注目される中でも、白井の目標はあくまで内村のようなオールラウンダーだ。「日本の体操は6種目できてこそ」-。あん馬では内村の助言を受け、1日に必ず3回演技を通す練習をしているという。「順位にはビックリした」と笑いながら「練習でもこれぐらいやれてる。内容にはビックリしてない」と胸を張った。

 種目別での代表入りも有力だが、得点が持ち越しとなる5月のNHK杯でも内村を除いてトップになれば、個人総合枠でリオ五輪代表に決定する。「欲は出さず、しっかり準備したい」。いつかは内村のような個人総合の“絶対王者”へ。体操ニッポンのワンダーボーイは、加速度的な成長を遂げている。

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