青学大ハッピー連覇!39年ぶり完全V

 「箱根駅伝・復路」(3日、箱根~大手町=5区間) 

 往路優勝の青学大が5時間27分30秒で復路も制し、10時間53分25秒をマークして2年連続2回目の総合優勝を果たした。1区から一度も先頭を譲らない「完全優勝」も達成。1977年の日体大以来、39年ぶりの快挙となった。大会前に掲げた「ハッピー大作戦」が大成功した原晋監督(48)は「ハッピー指数は300%まで上がりました」と満面の笑みを浮かべた。

 明るく、楽しく、そして強かった-。青学大が黄金時代の到来を告げる2連覇。緑のユニホームが200キロ近い距離でトップをキープし続ける完全優勝で、お茶の間に強烈なインパクトを与えた。昨年同様、3度宙を舞った原監督は「選手ができることを真摯(しんし)に取り組んで勝ち取った連覇。ハッピー指数は300%です」と喜びを爆発させた。

 昨年は勢いで初制覇したが、この1年間は王者の苦しさを味わった。「駅伝3冠」を目指したものの、11月の全日本大学駅伝で東洋大に敗れ、暗いムードが漂った。指揮官は「無意識に昨年と比べて減点方式になっていて、選手も硬くなっていた」と反省。そこでぶち上げたのが「ハッピー大作戦」だ。

 箱根駅伝という“国民的イベント”を楽しもうという方向性を再確認。すると暗示にかかったように、笑顔のタスキをつないで本来の力を取り戻した。「楽しんで今できることをやろうじゃないかと。国民の皆さんにもハッピーになってもらう」。不調に苦しんでいた神野や久保田も土壇場で力を発揮した。

 チーム一の“ハッピー男”は4年連続で7区を走った小椋裕介(4年)だ。昨年は直前に彼女と別れてどん底だったが、今回は新しくできた彼女が応援に駆けつけた。区間賞も獲得し、「ゴール地点で『かっこよかったよ』って言ってもらえました。ハッピー指数は200%です!」。

 主将の神野も大学生活は最高のハッピーエンドとなった。「原監督に4年間ついてきて本当によかった」と万感。自由な気風で批判を受けることもある指揮官について「本気で陸上界を変えようとしている。子供たちが野球やサッカーをやるように陸上をしてもらいたいから、あえて目立つことをしている」と原イズムを説明した。

 卒業後はコニカミノルタに進む。後輩たちには「(青学大は)組織がしっかりしてるので何十年も常勝チームになってくれると確信している」と期待。笑顔という最強の武器を受け継ぎ、黄金時代を築いてくれるはずだ。

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