福島快走で準決勝へ 日本記録に0秒02

 「陸上世界選手権・女子100メートル予選」(23日、北京)

 女子100メートル予選では福島千里(27)=北海道ハイテクAC=が11秒23で7組3着となり、2大会ぶりに準決勝に進んだ。

 手応え十分の快走に思わず表情が緩んだ。向かい風0・5メートルの条件の中、自らの日本記録に0秒02と迫る好記録で2011年大邱(韓国)大会以来の準決勝に進んだ。一時期の不振を完全に脱した感のある日本女子短距離の第一人者は「悪いところがないのが、いいところ」と、独特の言い回しで自賛した。

 抜群のスタートからスムーズに加速した。終盤の減速も抑え、10秒79の記録を持つガードナー(米国)と競り合って3着でフィニッシュ。「1本目が一番大事だと思っていた。ピークを合わせてきた」と胸を張った。

 大邱大会の時との心境の違いを「ここからだと思えているところ」と言う。予選突破が目標だった4年前とは違い、今季は準決勝の戦いを念頭に置いて7月に欧州のレースに参戦。肌で世界の速さを体験してきた。

 だからこそ「次が大事」と強調する。その目は5年ぶりの日本記録更新をしっかりと捉えている。

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