野球の五輪復活へ“世界の王”が熱弁
20年東京五輪で開催都市の東京が提案する追加種目の選定で、大会組織委員会は7日、最終選考に残った8つの国際競技連盟に対するヒアリングを東京都内で行った。最有力とみられる世界野球ソフトボール連盟(WBSC)は、ソフトバンク・王貞治球団会長(75)が出席。世界ボウリング連盟、世界空手連盟などもアピールした。組織委は9月末までに国際オリンピック委員会(IOC)に実施種目を提案。IOCは来年8月のリオデジャネイロ五輪前の総会で正式決定する。
野球・ソフトボールの正式種目復活のために、“世界の王”が熱い思いを伝えた。ソフトバンク・王球団会長は、ヒアリング後の会見で思いを語った。
「東京で開催されるわけですから、日本の国民も熱望していると思う。ぜひ日本で開催してほしいということをお願いした。開催されれば、その後の野球、ソフトボールの普及に大きな弾みがつくのではないか」
前日は、甲子園で高校野球100年の始球式を行った。「高校球児の純真な白球を追う姿は、テレビで見られた方にも伝わっている。次代を担う子どもたちが何かを追い求め、つかんでくれれば」と未来の球界への思いを新たにした。
国内の人気、施設面は他種目を上回るが、トップアスリートを集められるかなどの課題もある。MLB選手の参加実現へは、世界野球ソフトボール連盟のフッラカリ会長が「MLBを含めたプロの団体と話し合いをしている」と説明した。
そのため参加を8チームとして日程を短縮するなどで、プロの参加を求める方針。一部に要望がある1次リーグの東北開催なども柔軟に対応し、五輪復活を勝ち取るつもりだ。