羽生5カ所負傷「ゆっくり治療したい」

競技人生の断念を覚悟したという羽生結弦
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 日本スケート連盟は10日、フィギュアスケートのGPシリーズ中国杯男子フリーで、直前練習中に閻涵(えん・かん)=中国=と激突し、頭部と顎などを負傷したソチ五輪金メダリストの羽生結弦(19)=ANA=が都内の病院で精密検査を受けた結果、頭部挫創、下顎挫創、腹部挫傷、左大腿挫傷、右足関節捻挫により、全治2~3週間と診断されたと発表した。GPファイナル出場の懸かるNHK杯(28日開幕、大阪)出場は厳しい状況となった。

 何よりも負傷箇所の数が、あのアクシデントの壮絶さを改めて物語った。流血した頭部、下顎だけでなく、腹部、左太ももの挫傷、そして右足は捻挫していた。診断には記されていないが、9月中旬に痛めた腰もまだ完治していない状況。この体で演技を完遂できたことが、奇跡だったのかもしれない。

 不幸中の幸いにも今後の選手生命を左右する脳などに異常はなく、羽生は結果を受けて「皆様にはご心配とご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ない気持ちでいっぱいですが、まずは、ゆっくり休み治療したいと思います」と、コメントを発表した。全治までの期間は2~3週間。今後は入院はせず、地元仙台で通院しながら静養し、回復状況を見て、練習を再開する。

 中国杯後からGPファイナル(12月、バルセロナ)進出の懸かるNHK杯出場に意欲を見せている羽生は「今後のスケジュールについては、ケガの回復具合をみながら検討したい」としたが、極めて厳しい状況。NHK杯を回避した場合は世界選手権(来年3月・中国、上海)代表選考会となる年末の全日本選手権(12月25日開幕・長野)が目標となる。

 再びリンクで華麗な舞いを披露するために、今はとにかく傷ついた体を休めるしかない。

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