錦織やった4強!日本男子96年ぶり

 「全米OPテニス」(3日、ニューヨーク)

 男子シングルス準々決勝で、世界ランク11位の第10シード、錦織圭(24)=日清食品=が、全豪覇者で同4位の第3シード、スタニスラス・ワウリンカ(スイス)をフルセットで破り、1918年の熊谷一弥以来、日本勢で96年ぶりの準決勝に進んだ。日本男子が四大大会のシングルスで4強入りするのは68年のオープン化(プロ解禁)以降初。男女を通じて日本勢初の四大大会決勝進出を懸け、6日(日本時間7日)の準決勝で同1位で第1シードのノバク・ジョコビッチ(セルビア)に挑む。

 4回戦に続いて4時間を超えるフルセットの大熱戦。全豪王者に打ち勝ち、日本男子で96年ぶりに全米4強への扉を開いた。センターコートの観客から拍手を浴びた錦織は声を絞り出した。

 「今は言葉が出てこない。大好きなグランドスラム(四大大会)で、いい思い出ができた」。興奮を抑えきれなかった。

 第1セットは片手打ちバックハンドの強打に苦しんだが、ラリーの回数を増やし、ペースをつかんだ。第3セットのタイブレークでは後がない6‐7で勝負に出た。ベースラインの2メートル近く後方からバックハンドをストレートに決めると絶叫。起死回生の一打で流れを引き寄せ、このセットをものにした。

 それでも、簡単には勝たせてくれない。第4セットはタイブレークの末に落とした。勝負の最終セット。3度のブレークのピンチをしのぎ、相手サーブの第10ゲームを破って決着をつけた。今大会前まで、7割6分9厘と驚異的な勝率を誇っていたフルセットでの強さは生きていた。

 右足親指のけがから約1カ月ぶりの復帰戦。一抹の不安を抱えながらも4強へ食い込んだ。日本男子では33年ウィンブルドンの佐藤次郎以来81年ぶり。戦後では男子初で、女子を含めると沢松和子、クルム伊達公子に次いで3人目の快挙だ。

 89年に全仏を制したマイケル・チャン・コーチと歩む今季。ツアー2大会優勝と手応えを得て「強い相手を破っての4強は評価できる。油断せず決勝までいきたい」と豪語する。世界1位のジョコビッチとは過去1勝1敗。日本のエースが、逆転勝ちした3年前のスイス室内準決勝以来の番狂わせを狙う。

関連ニュース

編集者のオススメ記事

スポーツ最新ニュース

もっとみる

    主要ニュース

    ランキング(スポーツ)

    話題の写真ランキング

    写真

    リアルタイムランキング

    注目トピックス