桐生が初の9秒台へ「伊東超え」照準

 日本陸連は9日、福島市内で9月開幕のアジア大会(韓国・仁川)代表54人(発表済みのマラソン代表4人を含む)を発表した。前日まで行われた日本選手権男子100メートルで初優勝を飾った桐生祥秀(18)=東洋大=は、98年バンコク大会で10秒00の日本記録を出した伊東浩司以来、史上3人目の日本人アジア王者に意欲を見せた。日本選手権20連覇の男子ハンマー投げの室伏広治(39)=ミズノ=は出場を辞退した。

 名実ともに日本一の称号を勝ち取った18歳が、アジア王者に照準を定めた。昨年の世界選手権に続き、日本代表ジャージーに袖を通した桐生は「出るからには結果を残したい。アジアのトップになって、自分が目指す世界へつなげたい」と力強く意気込みを口にした。

 過去の男子100メートルアジア王者は、70年バンコク大会の神野正英、98年バンコク大会の伊東浩司の2人だけ。伊東は同大会準決勝で日本記録の10秒00をマークし、“アジアの風”と呼ばれた。桐生も日本記録を意識し始めた高校時代、動画サイトで当時の映像を見て「速い!」と強烈なインパクトを受けたという。タイムとしても10秒00は、日本人初の9秒台を狙う桐生にとって超えるべきもの。「自分も続きたい」と、目をギラつかせた。

 今後は国内大会を数試合こなしながら、7月下旬の世界ジュニア選手権(米・ユージーン)、アジア大会でタイトル奪取に挑む。「去年より大きな舞台で力を出せるようになってきた」。上昇一途の桐生が、アジア、そして世界へ殴り込む。

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