愛子“引退試合”有終V「最高の滑り」

 「全日本選手権フリースタイル・モーグル」(27日、Hakuba47ウインタースポーツパーク)

 モーグルが行われ、女子は現役最後の試合となった上村愛子(34)=北野建設=が最終順位を決める決勝2回目に23・81点をマークし、2年ぶり8度目の優勝を果たした。上村は非五輪種目のデュアルモーグルを合わせ、12度目の全日本制覇。最終日の28日はデュアルモーグルが行われるが、出場しない。

 地元白馬のコースに多くの知人らが駆けつける中、上村が後輩たちに力の差を見せつけた。攻めの姿勢を貫き、ソチ五輪では満足感の残る4位に入った第一人者は「五輪と同じように自分を信じて滑れた。2度目の最高の滑り」と有終の美を飾る優勝に胸を張った。

 まだまだ第一線で活躍できるのは間違いない完勝だった。上半身がぶれない高速ターンは今季急成長した2位の星野を明らかに上回った。決勝2回目で力を発揮できないことが近年の課題の一つだったが、「フルアタックする」との宣言通り、ターン、エア、スピードとも1位を記録した。

 レースからは去っても「これからも滑ることはあるし、楽しみたい。今も幸せだし、これからも幸せだと思う」と話した。スキー界きっての人気者は最後まで“愛子スマイル”を振りまいた。

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