北島、失速6位も「上出来と思いたい」

 「水泳世界選手権・第10日」(29日、バルセロナ)

 競泳男子100メートル平泳ぎの北島康介(30)=日本コカ・コーラ=は59秒98で6位だった。優勝は58秒79のクリスチャン・スプレンガー(オーストラリア)。銀メダルだった28日の男子400メートル自由形に続く表彰台を狙う萩野公介(18)=東洋大=は、2種目で30日(日本時間31日未明)の決勝に進出。女子の準決勝では、100メートル背泳ぎでロンドン五輪3位の寺川綾(28)=ミズノ=が全体4位の59秒80で決勝に進んだ。100メートル平泳ぎで五輪銅メダルの鈴木聡美(22)=ミキハウス山梨=は1分7秒83の12位で敗退した。

 「最後の15メートルが勝負」と期していた北島は前半から飛ばし、終盤までメダルを争う好位置にいた。狙い通りの展開に持ち込むあたりはアテネ、北京両五輪で2冠に輝いた勝負師の真骨頂だった。

 だが、最後にスパートをかける力は残っていなかった。予選の59秒88、準決勝の59秒92からタイムを落とし、決勝は3位と0秒33差の6位。「記録を少しでも上げられたらチャンスがあったのに」と悔やんだ。

 ただ、世界新記録(当時)を連発して初めて世界の頂点に立った思い出のプールで、再びメダル争いを演じた充実感もある。昨年のロンドンで五輪3大会連続の金メダルを逃した後は、すぐには自分を奮い立たせることができなかった。中途半端な状態から抜け出すきっかけとなったのは、かつての恩師、平井コーチの下で18歳の萩野らと重ねた練習だった。

 「すごく低い順位かもしれないが、ここまでの歩みを考えれば上出来と思いたい」と、かみしめるように話した。

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