世羅、男子は5位…悲願の連覇ならず

 「全国高校駅伝」(23日、西京極陸上競技場発着)

 男子第63回女子第24回全国高校駅伝が23日、西京極陸上競技場を発着に行われ、広島勢は男女とも世羅が出場した。2連覇を狙った男子は2時間5分53秒で5位に終わった。女子は1時間12分52秒の33位でゴールした。

 悔しさで目の前がかすんだ。涙で顔をぬぐうアンカー城西廉(2年)の肩を抱きながら、普段は冷静な大工谷(だいくや)成平主将(3年)が泣きじゃくった。今年のチームはまとまっていなかった‐。

 2連覇は夢と消えた。1区・大工谷主将が首位と37秒差の17位スタート。3区・ジョン・ガサイヤ(2年)が区間2位の好タイムで2位まで浮上したが、首位・豊川(愛知)との差は一向に縮まらなかった。岩本監督は4区・宮城壱成(3年)の終了時点で「30秒以内なら後半で勝負できる」とプランを描くも、差は2分30秒まで広がっていた。5~7区も焦りがオーバーペースにつながり失速。5位でゴールラインを駆け抜けた。

 昨年の優勝後、選手間で2連覇という目標を共有し1年間、切磋琢磨(せっさたくま)できなかった。春先に大工谷主将が右足を故障。復帰後は別の選手が痛みを訴えるなどチームはまとまりを欠いた。岩本監督は「悔しい。足並みをそろえ同じ練習ができなかった」。大工谷主将も「チームを引っ張れなかった。いけないことを注意できず、勝とうという雰囲気をつくれなかった」と責任を一人で背負った。

 王者返り咲きへの課題は明確だ。アンカー城西は「みんなでしっかりと話し合い、同じ方向を向いて練習したい」と力を込めた。2連覇を逃し痛感したチームが一つになることの重要性。敗戦を糧に、再び日本一を目指す。

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