【出漁ルポ・千葉朗】パラソル級ヤリイカがグイグイ　鹿嶋「利喜丸」（デイリースポーツ指定船宿）　

　鹿島沖超浅場でウハウハ

　今年はヤリイカが当たり年。後半戦で浅場に入ってきたヤリイカだが、ここ鹿島沖では水深５０メートルという超浅場。型はもちろんパラソル級、グイグイと重量級の引きを楽しめる。そして、同時にカレイやホウボウも狙える。そんな釣りに出船しているのはデイリースポーツ指定船宿・鹿嶋の「利喜丸」。シケ後でウネリのなかでの釣りになったが、楽しいヤリイカ釣りになった。

　一緒にカレイやホウボウも狙える

　午前４時半集合で鹿島港を出船。小一時間走って釣り場に着く。風がないが、ウネリが高い。ともあれヤリイカ仕掛けを投入。プラ角１１センチ６本のブランコ。水深は５０メートルとはなはだ浅いがオモリは１２０号、道糸はシーガー「ＰＥ　Ｘ８」の４号を使った。

　水深５０メートル、ヤリイカ釣りでこんな浅場の釣りはしたことがない。オモリを底に落とし、底を中心にシャクって乗りを待つ。しばらく繰り返していると、竿先にググンググンッと明確なアタリ。竿を立てるとギューンと大きくしなって、十分な重量感。

　バラシが怖いので、そのままゆっくり手巻きで巻き上げる。水深は５０メートルだから、たいして時間もかからない。じきに長く白い姿が見えてきて、海面で潮を噴き上げた。胴長で５０センチオーバー、まさしくパラソルだ。

　この日、ヤリイカはさほど活発な乗りではなかったが、流し替えるたびにポツリポツリと乗り、３連で乗ることもあった。さらになぜか、大型のパラソル級のオスばかりで、釣りごたえは十分だ。

　５０メートルという水深なので、ヤリイカ以外の釣り物もいる。筆頭はカレイ。ムシガレイがほとんどだが３０センチ級の数釣りが楽しめる。天ビン仕掛けで、オモリはやはり１２０号。天ビン仕掛けで２本バリ。エサはサバの皮。

　さらにホウボウも５０センチ級の大型交じりで釣れる。これは胴突きの２、３本バリ仕掛け。エサはサバやイカ、エビなどそれぞれこれはというエサを持ち込んでいる。

　仕掛けは手作りの人も多く、シーガーの「ＦＸＲ船」３号、４号クラスをハリス、幹糸に使い、カラーボールなど集魚用のアクセサリーを付け、それぞれに工夫している。

　この日は、数は伸びなかったが、カレイもホウボウもポツポツ上がっていた。

　１１時半納竿。ウネリで、それぞれ数は伸ばせなかったが、ヤリイカ＋五目を同時にやれる、面白い釣りを楽しんだ。

　▽利喜丸＝ＴＥＬ０２９９・８２・５７６２。

　利喜丸・大川紘嗣船長「数日続いたシケ後の出船で魚が散っていたようで、ウネリもあって釣りにくく数は伸びませんでした。ナギなら大型のヤリイカもカレイもともに３０匹以上の数釣りが十分期待できます。ヤリイカは今年当たり年。このまま４月も狙っていけそうです」