【出漁ルポ・千葉朗】大原「春日丸」（デイリースポーツ指定船宿）

　大原沖は後半戦最盛期！！

　連日規定数５０匹達成の釣況が続いていた大原沖のイサキは、産卵期も間近に迫り、後半戦の最盛期。大型クーラー満杯の夢を乗せて、本紙指定船宿、大原の「春日丸」に乗り込んだ。ところが、この日は潮が速く、なかなか食いが立たない。そして沖揚がり直前、潮が緩んで突然の入れ食い爆釣状態。最後の最後で、夏空にイサキが乱舞した。

　外房・大原港の桟橋に午前３時４５分集合で出船。デイリースポーツ指定船宿「春日丸」は航程４０分ほどの大原沖を目指す。釣り場の解禁時間は５時。じきに釣り場に着き、群れを見つけて船を止め、船長の合図で、一斉に仕掛けを下ろす。

　６０号のライトビシ。ハリス１・５の３本バリ仕掛け。白、ピンク、緑のカラーバリ。エサを付ける必要がないので世話がない。船長の指示ダナは、２０～２５メートル。コマセを振りながら、指示ダナの前後を探る。

　２度目の流しで、ググッと手応えがあり、小型のイサキが一荷で釣れてきた、さらに、次の流しで３０センチ近い良型が一荷。まずまずの出足だったが、そのあとが難しい釣りになった。

　ポイントを替え、流し返すたびにポツン、ポツンと釣れはするのだが、バリバリッと景気のいい釣りにならない。「潮が速くてコマセが効かない」と船長も苦心の操船。イカの短冊を付ける人もいて、いくらか効果もあるようだったが、ウマヅラやベラなど外道も多くなる。なんとも盛り上がらない状態で時間が過ぎていく。

　３０センチ超の大型も

　潮が速くて苦戦が続き、１０時過ぎまでに１５匹ほどの釣果。カタはまずまずで、いかにも抱卵物といった、腹のデップリした３３センチ前後の大型のイサキも数匹交じった。

　景気のいいアタリ！！連発にトリプルも

　そして、このまま納竿かと思った、沖揚がり１５分前「これが最後の流しになりまーす」と船長の声で一斉に仕掛けを下ろすと、すぐにガクガクと景気のいいアタリ。船中全員が、たちまち一荷の連発、さらにはトリプル。

　しかし、いかにも時間がない。後ろ髪を引かれる思いで、１１時納竿となった。こんな入れ食いタイムがもう少し早い時間にくれば、全員一気に規定数に到達しただろう。産卵目前で最盛期に入った大原沖のイサキ釣りは８月末まで、まだまだチャンスはある。

　▽大原「春日丸」＝ＴＥＬ０４７０・６２・０６０６

　春日丸・中井新一船長「なにしろ、この日は潮が速くて釣りづらい一日になってしまいました。イサキは産卵期が近づき真子（卵）や白子も入って、絶好のシーズン。潮が緩くなる時間帯には大型交じりで入れ食いが楽しめますので、ぜひ狙いに来てください」