【出漁ルポ・塚田とも子】品川「中金丸」（デイリースポーツ指定船宿）

　梅雨空の下で、笑顔の花が咲いた。デイリースポーツ指定船宿、品川の「中金丸」から東京湾へ向けて出船。大型シロギスや良型アジが次々ヒットした。アジやキスは、これから好シーズンを迎える。

　「アジもキスも釣りたい」という釣り人のリクエストにこたえて、中金丸（品川区東品川）では、６月２５日、ＬＴ（ライトタックル）アジ＆シロギスのリレー釣りのスポット乗合船を出した。梅雨時らしく朝から雨が降る中、増尾和彦船長の操船で午前７時半に出船。最初はアジ狙いで、航程約１時間、富岡沖の水深１５メートル前後を狙った。私の釣り座は、右舷トモから２番目。

　片天びんにビシ４０号のコマセ釣り。ハリス２号全長２メートル、２本バリ仕掛け、ムツ金バリ１０号。付けエサはアオイソメ。「タナは底から２・５メートル、タナさえ合えば釣れますよ」と船長のアナウンス。私の右隣、港区の浜崎繁康さんが早速、アジの一荷釣り。左隣、八王子市の中野兼志さんも良型アジを。私にもブルブルッときて釣れた。船全体で平均に釣れていた。

　梅雨空も吹っ飛ぶ好釣果に笑顔

　アジは１１時半まで。その後、移動して富津沖や木更津沖の水深１０メートル前後でシロギスを狙った。片天びんにオモリ１５号、潮が速い時は２０号。仕掛けはハリス１号全長８０センチ、２本バリ（流線７号）。エサはアオイソメ。左舷ミヨシで好調に釣れていたのは、三鷹市の角口重行さんと亜希子さん夫妻。「仲間８人で来ました。年に２回ほど釣りを楽しみます。

　刺し身に天ぷら、フライ…釣りの後も楽しみ

　帰宅後、釣った魚を刺し身やお寿司、天ぷら、フライにしてみんなで食べます」と笑顔を見せる。後半、木更津沖で２０センチ超えの大型シロギスが結構出た。私にも２３センチ級の大型が釣れた。

　アジ１８匹、シロギス２６匹（ともに１８～２５センチ）、計４４匹の好釣果をあげたのは、左舷トモ、港区の横川範男さん。食堂「亀喜」を経営し、釣ってきたシロギスのフライは、お客さんに大人気という。イトヒキハゼの泳がせ釣りで、終了間際に４９センチのマゴチを釣り上げた浜崎繁康さん。「すごくうれしい！」と声を弾ませた。

　増尾船長の話「貸し竿の人たちも結構平均に釣れて楽しめたようです。これからアジもキスも好シーズンで期待できると思います」

　▽中金丸＝ＴＥＬ０３・３４７１・４５３１。基本は仕立船で、人数が集まれば乗合船も出船する。屋形船も営業している。