ヘラ釣りは風が敵

 【Myリポート・内山 静・森田昌宏】「千葉県・印旛沼水系 神崎川」

 ヘラブナ釣りにとって最大の敵は風。アタリが小さいから釣りにならなくなってしまう。「小春日和」なる四字熟語があるが、四季の中で最も荒天の日が多いのがこの時季で、乗っ込みが本格化する4月までの場所選びは、風に強いか否かの判断が大切になってくる。

 千葉県北西部を流れる、印旛沼水系の神崎川(かんざきがわ)は規模形状から、強風下でもなんとか可能。川幅約10メートル、水深(ミオ筋で)2メートル前後。上流は同県八千代市、下流は印西市で印旛新川(以下、新川と略)に注いでいる。

 2月から釣果は、竿頭で3匹程度。地元の常連さんが語るには「ポイントによって大当たりもないが大外れもない。オデコで終わる人は少ないですよ」とのこと。雨量不足による減水で魚は下流に落ち、一方、沼の魚は強風による底荒れを嫌い新川に入り、さらに穏やかな支流の神崎川に、というところかもしれない。

 従って乗っ込みまでのポイントは、県道61号に架かる神崎橋から新川への吐き出し口までの約1キロ。距離は短いが両岸とも釣果に遜色なく、入釣場所はモジリ具合、風向きなどで決めることができる。

 先週の試釣の結果は30センチ級を2匹。終日晴れで、気温は13度前後。風はわずか。入釣は川幅が広くなる河口の名称不明の橋脇。竿17尺でミオ筋狙い。流れは戻しもあるが微弱で、タチは1本半でタナは下バリトントン。エサは両グルテン(マッシュ系+イモ系)。

 開始1時間の午前9時過ぎ、遠方の新川の人の竿が立ち、こちらもそろそろかと思っていると、期待通りチックと1節入る。穂先がつんのめるように引き込まれ、新川方面に疾走する魚。中型だが活力がある。以後、マブナ、小ゴイ、大陸タナゴなどがポッポッ。2匹目は13時過ぎ。アタリは食い上げ。水面に顔を出してからも反転を繰り返す。2匹とも抱卵度は40%ほどで、引き味に重みが出てきている。乗っ込みが待ち遠しいところだが、端境期には貴重な釣り場と言えるだろう。

 一帯は本流を中心に桜の名所。数は千本を超え、下旬ごろから見ごろを迎える。

 〈ガイド〉入漁料=500円(釣り台、ヒモ付きバケツ必携)▽交通=東関道千葉北IC~国道16号を柏方面に向かい、八千代市の島田台の信号を右折、2キロ先で神崎橋。

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